問題 1. ___の言葉の読み方として最もよいものを、1から一つ選びなさい。

1. 佐藤選手がゴールを決めたとき、観客は絶叫した。

1. せっきょう

2. ぜっきょう

3. ぜっきゅう

4. せっきゅう

2. 背後から物音が聞こえた。

1. はいご

2. はいこう

3. せいご

4. せいこう

3. 将来の抱負を述べる。

1. ほうふ

2. ほうぶ

3. ほふ

4. ほぶ

4. 人を侮ってはいけない。

1. からかって

2. ののしって

3. あなどって

4. うらぎって

5. 相手がわかるように、筋道を立てて説明した。

1. きんどう

2. すじどう

3. きんみち

4. すじみち

6. その小説の主人公は、奔放な性格をしている。

1. はんぽう

2. ぽんぽう

3. ほんぽう

4. ばんぽう

問題 2.( )に入れるのに最もよいものを 1・2・3・4から一つ選びなさい。

7. その生物は、厳しい環境に( )できる能力を持っている。

1. 適応

2. 合致

3. 転換

4. 推移

8. 店の売り上げを五年で二倍にするという目標を( )、みんなで努力している。

1. 企てて

2. 興して

3. 築いて

4. 掲げて

9. 新しい市長は前市長の政策を( )し、駅前の開発を進めると述べた。

1. 相続

2. 獲得

3. 踏襲

4. 伝承

10. 台風で電車の到着が大幅に遅れたため、駅でしばらく( )された。

1. 息抜き

2. 棚上げ

3. 待ち伏せ

4. 足止め

11. 今日は試合で一日中走り続けたので、疲れて( )になった。

1. めちゃめちゃ

2. へとへと

3. どろどろ

4. ぐちゃぐちゃ

12. 工場の誘致について、市長が丁寧に説明し、住民の不安の( )に努めた。

1. 払拭

2. 喪失

3. 破棄

4. 排斥

13. 階段でつまずいて転びそうになったので、( )隣にいた友人の腕をつかんだ。

1. じきに

2. いまに

3. とっさに

4. とっくに

問題 3. ___ の言葉に意味が最も近いものを 1・2・3・4 から一つ選びなさい。

14. 社長は小林部長の手腕を高く評価しているようだ。

1. 経験

2. 能力

3. 考え

4. 人柄

15. 時間をロスしてしまった。

1. 間違えて

2. 無駄にして

3. かいて

4. 延長して

16. 確認がおろそかになっていた。

1. めんどうくさ

2. 困難に

3. 遅く

4. いいかげん

17. 私たちのチームの目下の目標は、市の大会で優勝することだ。

1. 最大

2. 将来

3.

4. 最低限

18. 経費を考慮したうえで、古いアパートの改修工事を請け負うことにした。

1. 引き受ける

2. 申し込む

3. 断る

4. 諦める

19. 先生に本を進呈しました

1. 差し上げました

2. いただきました

3. お貸ししました

4. お借りしました

問題 4. 次の言葉の使い方として、最もよいものを 1・2・3・4 から一つ選びなさい。

20. 加工

1. 食事や運動などを生活習慣に加工するような医師からアドバイスを受けた。

2. このお店では、余った木材を加工した商品を販売している。

3. 両親は古い民家をう安く購入して加工して、民宿に加工した。

4. 就職規則の一部を加工することにした。

21. 養う

1. 息子が近くの公園で虫を捕まえてきたので、家で養うことにした。

2. 部屋のベテランで植物を養うためにお店で鉢と土を買った。

3. 売り上げを伸ばし、自分の会社を養ってきた

4. 山田さんは会社を経営しながら3人の子どもを養っている

22. 資質

1. 携帯電話のカメラの資質は日に日に向上している。

2. この動物は、見た目は可愛いらしいが、資質は荒いので注意が必要だ。

3. 会社で製品の資質を管理する仕事をしている。

4. 森さんは身体能力が高く、陸上選手としての資質に恵まれている。

23. 正当

1. 説明書を見て正当な組み立てたのに、部品が一つ余った。

2. 「まる」はニックネームで、私の正当な名前は「丸山」です。

3. その画家は、若いころには正当な評価を受けていなかった。

4. トンネルの建設工事は大きな遅れもなく、正当に進んでいる。

24. ありきたり

1. あの町はにコンビニがありきたりで、とても便利だ。

2. その小説のストーリーはありきたりで、つまらなかった。

3. 困っている人がいたら助けるのは、ありきたりのことだ。

4. ありきたりの方は入場料1000円となっています。

25. 間柄

1. 木村さんとは中学からずっと同じクラスだが、それほど親しい間柄ではない。

2. 友好条約で両国の間柄は今後進展する。

3. 生態の変化、近年の環境の破壊との間柄が指摘される。

4. 父と漁民、小さい頃から、海と間柄の深い暮らしをしてきた。

問題 5. 次の文の( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

26. 宝くじ売り場があるよ、買ってみない? どうせ当たらないんだから、買う( )無駄だったよ。

1. より

2. のみ

3. には

4. だけ

27. 近年の健康意識の高まり( )健康食品は急成長している。

1. に次いで

2. にわたって

3. を受けて

4. をめぐって

28. 息子はサッカーの練習でよほど疲れていたのか、家に( )食事もとらず、寝てしまった。

1. 帰り次第

2. 帰るなり

3. 帰ったなり

4. 帰るとなれば

29. ウェブサイトごとに異なるパスワードを設定するのは面倒だが、第三者が不正にアクセスされる( )、やむを得ない。

1. しかない以上

2. しかない反面

3. 恐れがある以上

4. 恐れがある反面

30. 昨日行った美術館は、一日では( )作品が展示されていた。

1. 見きれないほどの

2. 見ずにはいられないほどの

3. 見きれないといった

4. 見ずにはいられないといった

31. 引っ越しを控えているので、なるべく余計な出費を( )、友人に誘われたスキー旅行に行くことにした。

1. 押さえたら抑えたで

2. 抑えられるものなら

3. 抑えるには抑えずに

4. 押さえたいところだが

32. 驚いたことに、その小学生は、高校レベルの数学の問題をすらすらと( )。

1. 解けるとは

2. 解けるものなら

3. 解いたまでだ

4. 解いてみせた

33. 専門家の話では、かつてこの地域一帯は海だった( )。

1. という

2. といえる

3. といった

4. といわれる

34. 子どもは生まれてくる家庭環境を選べない。だからこそ、親の経済状況によって、子どもの教育機会が奪われること( )。

1. があるわけではない

2. であるわけではない

3. があってはならない

4. であってはならない

35. (大学で)先生 「青木さん、今度の報告誌のモデルを青木さんにお願いできたらと思うんだけど、どうかな」   青木 「やりたいです。でも、私( )」   先生 「もちろん」

1. だったらいいんですか

2. なんかでいいんですか

3. だったらいいんでしょう

4. なんかでいいんでしょうか

問題 6. 次の文の★に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

36. 昨日はとても寒く、積もり ___ ___ _★_ ___ずっと雪が降っていた。

1.

2. こそ

3. しなかった

4. 午前中

37. この映画はあまりにも正直で ___ ___ _★_ ___、コメディー作品だ。

1. 真面目すぎる

2. 周りの人々とのトラブルが絶えない

3. がゆえに

4. 男の日常を描いた

38. ___ ___ _★_ ___ 読みやすいように、最近は、ビジネス理論を漫画でわかりやすく解説したものが多い。

1. 堅苦しいものと思われるがちだが

2. 抵抗がある人にも

3. 一般的にビジネス書というと

4. ビジネス書に

39. 渋滞の中を___ ___ _★_ ___ 遊園地に入る前から疲れてしまった。

1. 今度は

2. 3時間運転して

3. 駐車場が混雑していて

4. ようやくついたと思ったら

40. 商品やサービスが ___ ___ _★_ ___ ない。

1. 売れるも売れないも

2. その存在が

3. 知られないことには

4. どんなに良い物でも

問題 7 次の文章を読んで、文章全体の内容を考えて、41から 44 の中に入る最も よいものを1・2・3・4から一つ選びなさい。

寂しい片耳 澤田瞳子 久しぶりに少し、落ち込んでいる。お気に入りのピアスを片方、落としてしまったからだ。これが一人で行動している昼間なら、諦めがつくまで探しに戻るが、生憎、紛失に気付いたのは夜。それも編集者の方々に丸一日取材にご同行いただいた末、お疲れさまと入ったであった。 ようやく一息ついてらっしゃる編集者さんたちに、【41】。動揺を押し殺してさりげなく周りを見回し、やっぱりない、と片耳に触れるのが精いっぱい。朝からほうぼう歩き回った後のため、探しに行くのはどう考えても不可能で、そのまますごすごと家に引き上げた。 親しいお店で作っていただいたピアスなので、片方だけ発注する(注1)のは難しくない。【42】自分でも珍しいほど落ち込んだのは、それが三、四年ぶりの落とし物だったからだ。 ピアスホールを開けて間がない二十代の頃は、着用に慣れていなかったため、二、三か月に一度は必ずピアスを落とした。三十代からは徐々にそれが間遠になり、この数年はとんと失敗をしていない。 最初から自分の迂闊さを【43】、何を落とそうともがっかりはしない。もはやそんなことはあるまいと高を括っていた(注2)だけに、傲慢な自分がなおさら情けなくなる。顧みれば逆上がりも九九も苦手だった子供の頃は、「できないこと」 をたくさん抱えているのが当然で、どんなミスをしても平気だった。大人になればなるほど、失敗が怖く、人の眼が気になってきたのは、知らず知らずのうちに自分が「できる」 人間と考えるに至ったからかもしれない。 だがそもそも、年を重ねたから失敗をしないというのは、幻想だ。ピアス【44】、最近たまたま落とさない日々が続いていただけで、明日からは毎日紛失を重ねるかもしれない。いや、自分のうっかりエ合(注3)を考えれば、むしろその方が自然だと自分に言い聞かせながら、私はまだピアスの消えた片耳を撫で続けている。 (注1)発注する:注文する (注2)高を括っていた:油断していた (注3)工合:具合

41. 【41】

1. 気を使えはしない

2. 気を使ってなどいない

3. 気を使わせられはしない

4. 気を使わせてなどいない

42. 【42】

1. それによって

2. そればかりでなく

3. それどころか

4. それにもかかわらず

43. 【43】

1. 承知していれば

2. 承知していて

3. 承知していたのか

4. 承知していたかのように

44. 【44】

1. なら

2. だって

3. でさえ

4. といっても

問題 8. 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを 1・2・3・4 から一つ選びなさい。

(1) どんな社会にも、「情報通」と呼ばれる人がいます。 「物知り(注)」とは違います。多くの場合は、「情報に通じた人」 つまり、どこにいけば情報があるのかを知っている人を指します。 どんなに知識の豊かな人でも、知っている分野や程度にはかぎりがあります。けれども、ある分野については、人並み以上によく知っている人は少なくありません。 「この問題については、○○さんが詳しい」 「この問題なら、○○さんに聞けばわかる」 そうした引き出しを、人並み以上にもっている人が 「情報通」なのです。 (注)物知り:物事を広くよく知っている人。

45. 筆者によると、「情報通」 とはどのような人か。

1. 幅広い分野で人並み以上の情報をもっている人。

2. 何が自分にとって必要な情報かをよく理解している人。

3. 誰が必要な情報をもっているかをよく把握している人。

4. 情報をもっている人を見つけて、問題解決ができる人。

(2) 人間の感覚がいかにあてにならないものかを示す有名な実験があります。 まず、三つの容器に冷たい水とぬるま湯、それに熱いお湯を用意します。はじめに右手を冷たい水に、左手を熱いお湯に、同時につけます。しばらくつけたら、今度は両手を同時にぬるま湯につけてみます。 すると、冷たい水に慣れた右手は温かいと感じ、熱いお湯に慣れた左手は同じぬるま湯を冷たいと感じるでしょう。人間の感覚は同じ身体の一部でさえも、ちがう意味を受け取ってしまうのです。

46. 手の感覚について、実験からどのようなことが分かったか。

1. 熱いお湯や冷たい水につけ続けていると、温度が感じられなくなる。

2. 冷たい水のあとより熱いお湯のあとにつけたほうが、ぬるま湯を温かく感じる。

3. 先につけていた水やお湯の温度より、ぬるま湯の温度のほうが低く感じる。

4. 先につけていた水やお湯の温度によって、ぬるま湯の温度の感じ方が変わる。

(3) 自動車が自動的に運転されることになれば、それは完全に単なる移動手段となり、運転することの娯楽性は存在しなくなる。人間が自分で自動車を運転する楽しさというものは、安全や利便性(注1)とのトレードオフ(注2)として、なくなってしかるべきものなのだろうか。人間を害するリスクのある非合理な娯楽性は、自動運転車とともになくなってしまえばいいと割り切ってしまう前に、安全性と娯楽性が両立する解はあると信じたい。 (注1)利便性:便利さ (注2)~とのトレードオフとして:ここでは、~を得るかわりに

47. 自動運転車の登場について、筆者はどのように考えているか。

1. 安全や便利さも重要ではあるが、自分で運転する楽しさは失いたくない。

2. 安全性と娯楽性の共存が望ましいが、実現は難しい。

3. 娯楽性がなくなるが、安全や便利さのためには許容せざるをえない。

4. 娯楽性を犠牲にしてまで、運転の自動化を進めてはいけない。

(4) 翻訳という作業は音楽の演奏に似ている。作家は作曲家に訳家は演奏家に、それぞれたとえることができるのではないか。前から、ひそかにそう考えていた。 新しい世界観を提示するために構成を練り、一つ一つの言葉や音を吟味して組み立てていく作家=作曲家。 かたや(注)作者に寄りそうようにして意を汲み、原作や楽譜を丹念にたどってその世界を再現してみせる翻訳家=演奏家、楽譜をもとにしていても、演奏家によって、生み出される曲の印象がまるで違うことがあるように、小説や詩も、翻訳家の個性や解釈によって、何種類もの異なる翻訳が存在することがありうる。 (注)かたや:一方

48. 筆者は、翻訳のどのような点が音楽の演奏と似ていると述べているか。

1. 原作を丹念にたどっても、作家の世界観が再現されない可能性がある点。

2. 同じ原作を翻訳しても、出来上がった翻訳が多様になりうる点。

3. 翻訳家の個性により、異なる作家の作品でも似た印象になりうる点。

4. 翻訳家次第で、さまざまな世界観が生み出される可能性がある点。

問題 9. 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを 1・2・3・4 から一つ選びなさい。

(1) 育児と言えば、たいていは母親によってなされると思われています。 (中略) ところがライオンはちょっと違います。同じ群れのライオンは、そろって出産する傾向があり、育児も群れの雌全員が協力して行うのです。赤ちゃんは生まれて一か月あまりは物陰に隠され、母親だけで育てられます。しかし、歩けるようになると、群れに連れてこられて共同生活が始まります。 ライオンの群れには複数の大人の雌がいますから、それらの子どもたちが集まって、大所帯となります。集められた子どもたちは、自分の母親以外のライオンの乳も飲むことができ、群れの全員の保護を受けることができます。捕食獣(注1)であるライオンは、子育て中も獲物狩りに出かけなければなりません。母親一頭で子育てをしている場合には、外出中に、ハイエナ(注2)などに子どもが捕食される危険があります。しかし、共同育児をして誰かが子とものそばに残っていれば安心です。 若い雌ライオンは敏捷(注3)ですが、子育ての経験に乏しく、失敗することもよくあります。それに比べ、壮年期になったライオンは経験豊富で態度もどっしりとして子育ても上手です。長の雌がまとめて面倒を見た方が育児はうまくいくかもしれません。反面、若いライオンの敏捷性は狩りでは有利に働くでしょう。ライオンは狩りも共同で行い、獲物はみんなで食べますから年老いて狩りに参加できなくても、食事をとることができるのです。 ライオンたちは、明確な分業とまではいえなくても、うまく育児と狩りを全員が協力することで、問題を解決しています。 (注1)捕食獣:ほかの動物を捕らえて食べる獣 (注2)ハイエナ: 動物の一種 (注3)敏捷だ:動きが素早い

49. ライオンの子育てについて、筆者はどのように述べているか。

1. 生後すぐに、群れの中で雌が交代で育てる。

2. 生後一カ月あまり過ぎると、経験豊富な年長の雌が育てる。

3. 歩けるようになるまで、群れの中で母親が育てる。

4. 歩けるようになると、群れの雌が協力して育てる。

50. 共同生活の利点について、筆者はどのように述べているか

1. 壮年期のライオンの経験を育児と狩りに生かすことができる。

2. 年齢に応じて役割を分担することで、育児と狩りが両立できる。

3. 群れの中での役割分担が明確になり、個々のライオンの負担が減る。

4. 若いライオンが育児も狩りも経験することで、どんな役割もできるようになる。

(2) 仕事柄(注1)、私は取材を受けることが多いが、あるとき取材をしている人から、話すのが苦手だと打ち明けられたことがある。取材中は自然な感じで会話が進んでいたこともあって少し驚いたが、そう言われてみるとたしかに少し緊張しているように見えなくもない。ただ、取材を受けている私の立場からすると、必ずしも悪い印象は受けなかった。 むしろ緊張感が相手に対する配慮のように感じられて、良い感じで話をすることができた。私たちは、あることが苦手だと思うと、うまくできていないように思える面に目を向けてしまう。スムーズに言葉が出てこなかったことや、話が行きつ戻りつしてしまったことなどが気になって、自分を責める気持ちになる。 しかし、スムーズに言葉が出なかったことで、会話にため(注2)が出てきていることもある。相手は、その時間的すきまの時に、考えをまとめたり、振り返りをしたりできたりする。トントン拍子に(注3)会話が進まないことで、話している内容を多面的に考えることができたりもする。 思うように会話できないときは、失敗ではなく、話を深めるように無意識に心が手助けしているようにも思える。(中略)失敗のように思えることには、それなりに意味があるのだろう。 欠点のように思えることも、見方を変えるとじつは長所だということが少なくない。自分に対して多面的な見方ができると、気持ちが楽になるし、本来の力を発揮できるようになる。 (注1)仕事柄:仕事の性質上 (注2)ため:ここでは、余裕の時間 (注3)トントン拍子に:順調に

51. 取材をしている人からうまく言葉が出てこないことについて、筆者はどのように考えているか。

1. 取材を受けている人は、間を取りながら話さなければならないという気持ちにさせられる。

2. 取材を受けている人は、考えをまとめたり振り返ったりしながら内容が深められる。

3. 取材を受けている人は、内容をまとめて分かりやすく伝えるための準備ができる。

4. 取材を受けている人は、自分のせいだと考えて自ら会話を進めようとする。

52. 筆者の考えに合うのはどれか。

1. 自分に対して多面的な見方ができれば、ほかの人の失敗や欠点にも寛容になる。

2. 欠点だと思えることを改善できれば、自分の能力が発揮できるようになる。

3. 本来の力を発揮するためには、自分の欠点ではなく長所を探すのがいい。

4. 失敗や欠点だと思っていても、捉え方次第で長所になり得る。

(3) 以下は、商品パッケージのデザイナーが書いた文章である。 大量生産品のように全国に流通し、多くの方々にご利用いただく商品の場合には、必ずマーケティング調査(注1)が行われます。とくにパッケージのリニューアル時には、従来よりも売り上げを落ちてしまっては大変なので、より慎重に行われます。 ただそういう場合、必ず「今までの方が良かった」という意見が過半を占めます。ですがメーカーにとっては、定番となっている商品をどうしてもリニューアル(注2)しなければならないタイミングが必ずやってきます。それは、競合他社が売り上げを伸ばしたり、技術開発に伴い商品そのものが改善されたり、いろいろな理由でそれは必ずやってくる。ところがマーケティング調査してみると 「変えない方がいい」という結果が出てしまう。今までのファンはその商品に愛着をもっているわけですから、リニューアルに大賛成してくれるわけがないのです。ですが、どうしても新しくしなければならない。 私はこういった時、これまでの財産をうまく生かして、今までのファンがある程度を許容してくれれば、それは大成功だと考えています。最初は少し許せない部分があったとしても、これが一年、二年経つと、新しいデザインも見慣れてくる。したがってマーケティング調査の数字は、そういう時間軸も考えたうえで見る必要があります。 (注1)マーケティング調査:市場調査 (注2)リニューアル: ここでは、更新

53. こういった時とは、どのような時か。

1. パッケージの変更に伴って、ファンが商品への愛着を失った時。

2. パッケージの変更を望まないファンが多いのに、変更せざるを得ない時。

3. 新しいファンを獲得するには、パッケージの変更が不可欠だと分かった時。

4. ファンの賛否が分からない状況で、パッケージを変更しなければならない時。

54. マーケティング調査の結果について、筆者はどのように考えているか。

1. 一部の消費者の意見として、うまく生かすべきだ。

2. 肯定的な意見を積極的に取り入れて商品開発に生かすべきだ。

3. 消費者の反応が変わっていくことを考慮して分析するべきだ。

4. 過去の結果と合わせて、消費者の好みの変化を読み取るべきだ。

(4) 群馬県の上野村で暮らすようになって覚えたもののひとつに「待つ」という感覚がある。 たとえばこの村の農業は春を待たなければはじまらない。山菜も、茸も、それが出てくる時期を待たなければけっして手には入らない。木材として利用するのなら、木を切るのは、森の木々が活動を低下させる秋から冬がくるのを待つ必要がある。実に多くのことが、村では「待つ」ことからはじまっていく。 それが、自然とともに働き、暮らすということなのであろう。自然の力を借りようとすれば、自然がつくる、それに適したときがくるのを待たなければならない。といってもそれは、のんびりした暮らし方とばかりもいえないのである。なぜなら、ときを待つ以上、逆にそのときを逃してしまったらうまくいかなくなる。田植えのとき、草取りのとき、稲刈りのとき・・・。村の暮らしには、逃がしてはいけないときがたえずやってくる。 ときを待つ暮らしにとっては、人間の意志は万能ではない。それよりも自然という他者の動きの方が重要で、人間の意志は、自然の動きをうまく活用する範囲内でしか有効ではない。だから、自然と結ばれ、ときを待ちながら働き暮らしてきた村の人たちは、人間関係のなかでも同じような感覚を育んだ。人間関係においても自分の一方的な意志は万能ではない。人々の動きを理解しながら、ちょうどよいタイミングがくるのを待って、そのときを逃さずに働きかけていく。それが村の人たちの人間関係のつくり方だった。自然との関係のなかで学んだことが人間同士の関係のなかでもいかされていたのである。 (内山節 『戦争という仕事』による)

55. 「待つ」ことからはじまっていくとあるが、何を待つのか。

1. 自然が豊かさを回復して利用できるようになるとき。

2. 自然を人間の都合に合わせるのに適したとき。

3. 自然の恵みを受けるのに適した状態になるとき。

4. 自然の変化が感じられるようになるとき。

56. 筆者によると、村の人たちの人間関係はどのようにつくられたか。

1. 自然との関係と同様に、相手の行動を見ながら時機を捉えて働きかける。

2. 自然の変化を捉えるように、相手の変化を待って働きかける。

3. 自然の影響を受けやすい人々の動きを理解し、タイミングよく働きかける。

4. 自然の変化を待つのと同様に、相手からの働きかけを焦らずに待つ。

問題10 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを、1. 2. · 3. · 4 から一つ選びなさい。

教育を仕事にしていると、面白いことがたくさんある。その中の一つに、「未熟さの効用」とでも言うべき現象がある。知識や教育技術がたとえ未熟であったとしても、不思議と初めて受け持った授業が生徒との間に一番濃い縁を結ぶことがよくある。 通常の仕事は、経験を積み、技術が上がるほど、質が良くなる。教育の世界でも、もちろん経験知は有効に働く。ベテランの安定感は、たしかに大切だ。しかし、教育の場合は、若く未熟であることがむしろプラスに働くケースがよくあるのも事実だ。初年度に受け持った学生たちのことが鮮明に記憶に残り、その後のつき合いも深い、という経験が私にもある。 これはどういうことだろうか。まず考えられるのは、初年度の緊張感が、学生たちに新鮮な印象を与えたということだ。慣れてくると手際が良くなる。すると、学生たちは、安心する一方で油断が出る。レストランで手際のいいコックに料理を出してもらうような気分で、授業を受け始めてしまうのだ。授業を上手にサービスする側と、サービスされる側に、立場がはっきり分かれてしまう。先生はいかにも先生らしく、生徒はいかにも生徒らしい。 こうした関係は、安定はしているが、ときに新鮮さに欠ける。これに対して、初年度の教師が持つ緊張感は、生徒にも伝染する。その緊張感の共有が、一つの同じ場を作り上げているのだという意識を生みだす。参加し作り上げる感覚が、生徒の方にも生まれる。それが思い出の濃さにもつながる。 ここで初年度というのは、教師になって初めての年度というだけではない。学校を替わって、教師が新たな気持ちで臨むときも新鮮さが出る。あるいは新しい教科を担当し、一生懸命勉強して多少の不安を持ちながらも勢いをつけて切り抜けていくときにも、印象深い授業ができやすい。ただ単に未熟であることがいいわけではもちろんない。自分が未熟であることを自覚し、その分精一杯準備し、情熱を持って語りかけるときに、未熟さがプラスに転じるのだ。 教育において「新鮮さ」は決定的な重要性を持っている。いわゆる「教師臭さ」 は、学ぶ側の構えを鈍くさせてしまう。型どおりの教え方が染みついてしまっている、という印象を与えてしまうだけで大きなマイナスになるのだ。「決まり切った感じ」を印象として与えないようにすることが大切である。経験知を重ねる良さを残したまま、新鮮さを失わない。これは、もはや一つの技である。「先生も自分たちと一緒に変化してくれるのだ」 という意識が学ぶ側に生まれると、場を一緒に盛り上げる機運が高まる。

57. 筆者によると、教育の仕事は通常の仕事とどのような点で異なるか。

1. 知識や技術の高さよりも人格の良さの方が重視される。

2. 知識や技術が十分でなくても良い結果を生むことがある。

3. 経験知の豊富なベテランより、若く未熟な方が好かれやすい。

4. 経験を積み技術が上がっても、仕事の質が良くなるとは限らない。

58. 筆者によると、初年度の教師の緊張感は学生たちにどのように影響するか。

1. 積極的に授業に参加し、教師の緊張感を和らげようとする。

2. 教師の立場を理解し、生徒らしい態度で授業を受けようとする。

3. 教師と一緒に授業を作っているのだという気持ちになる。

4. 教師と緊張感が共有でき、心を開いていいのだと思うようになる。

59. 筆者によると、教育を仕事にしている人間にとって大切なことは何か。

1. 経験に満足するとなく、自ら変化し続けようとすること。

2. 新鮮さを失わないために、自ら新しい知識や技術を身につけること。

3. 自らの足りなさを補いつつ、情熱を持って接すること。

4. 自らの未熟さを隠さずに、学ぶ側が一体感を得やすくすること。

問題11. 次のA と B の意見文を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを、1. · 2. · 3 · 4 から一つ選びなさい。

(A) 「指示されないと自分から動かない」「指示されたことしかやらない」、いわゆる指示待ちになっているといわれる部下や後輩がいる。指示待ちになるのは、仕事に関する知識や経験が不足していたり仕事に対してやる気がなかったりすることなどが原因だといわれている。しかし実は、そもそも上司からの指示に従うことが自分の役目だと考え、それ以上のことをする必要性を感じていないという場合が多いのだ。 そのような部下には、何のためのこの仕事を行い、業務全体の中でほかの仕事とどうかかわっているのかを教えることが重要だ。仕事の全体像がイメージできれば、部下は次にやるべきことや工夫できそうな点が分かってくる。その結果、自分に求められていることに気づき、自主的に行動できるようになっていくだろう。 (B) 部下や後輩が指示待ちであるのを簡単に部下自身の責任と決めつけるのは、問題があります。指示待ちになっている理由が何かあるのかもしれません。 まず部下自身が自主的に動くことの重要性を認識していないケースがあります。「言われた通りにするのが部下の仕事だ」と思いこんでいて、むしろ「どうしましょう」 と相談することこそが部下の務めだと信じているケースです。この場合は、どんな仕事もすべてマニュアルで示すことはできず、個人の判断や工夫がいることを伝えることからはじめる必要があります。 (中略) 「これはどうしましょうか」と相談された時は、部下自身にその対応策を考えられるかどうか見極めて、「一度、自分なりの案を考えてみて」と要求してみるのです。上司がいつもそのように振る舞えば、部下は上司の思いにそって、「提案型の相談」をするようになってきます。

60. 部下や後輩が指示待ちになっている理由として、AとBが共通して述べていることは何か。

1. 知識や経験が足りず、やるべきことが分からないこと。

2. 自信がなく、自主的に仕事を進めることができないこと。

3. 上司がいつも丁寧にやり方を教えてくれること。

4. 上司にいわれたことを行うのが仕事だと思っていること。

61. 指示待ちになっている部下や後輩の対応のしかたについて、AとBはどのように述べているか。

1. AもBも、自分なりのやり方を考えて提案させるといいと述べている。

2. AもBも、仕事の目的を伝え、やるべきことを一緒に考えるといいと述べている。

3. Aは仕事の目的と全体像を理解させるといいと述べ、Bは自分でできそうなことはまず一人で考えさせるといいと述べている。

4. Aはほかの仕事とのかかわりを教えるといいと述べ、Bはやり方がすでに分かっている仕事を与え自分自身でやらせるといいと述べている。

問題12. 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを、1. 2. • 3. • 4 から一つ選びなさい。

最近、日本ではテレビや書籍で脳科学者がブームになりました。脳科学が一般の人々の関心を強く惹いた最大の理由は、脳科学によって自分がよりよい人生を歩めそうだと感じるからではないでしょうか。 科学は事物を客観的に扱う三人称的な学問です。そのため、何か冷たく、自分とは関係のないようなよそよそしさ(注1)を感じてしまいます。ところが、脳科学は人間の感情や思考や行動に関わる科学です。そのため、科学としては初めてのことですが、まるで文学や芸術のように一人称(注2)世界に踏み込んできて、幸せな人生のノウハウを提供してくれているように思えるのです。 しかし、せっかく関心を持っている人に水を差す(注3)つもりはないのですが、脳科学が今よりずっと進歩したとしても、人間の心や私たちの人生について、すみずみまで解き明かせるようになるわけではないと肝に銘じて(注4)おいた方がよいと思います。脳は複雑で、まだまだわからないことが多く、普通的な法則に到達するまでの道のりはきわめて遠いのです。そして、たとえ到達できたとしても、科学の普通法則は人生の個別性や一回(注5)に対しては全く無力です。ゆえに、人生の個別の事柄に適用して何かを予言したりすることは、おそらく不可能でしょう。 もう一つ大切なのは、科学は事実を扱うことはできますが、価値観の問題を扱うことはできないということです。ですから、脳科学によってある事実が判明したとしても、それを価値観と混同してはいけません。たとえば、ある脳科学の本に、「こうすれば脳を活性化できるので、みなさんもやってみましょう」と書いてあったとします。ですが、脳の活性化は絶対的な価値でしょうか。極端な例で考えてみましょう。副作用の全くない薬物だったとしても、薬物で健康な人間たとえば受験生の脳を活性化することは許されるでしょうか。これが許されるかどうかは、論理や価値観に属する話です。価値観は個人と社会が決めるものです。そして、個人の価値と社会の価値も同じとは限りません。脳科学の知見(注6)は事実を記述したものであって、価値とは何の関係もないのです。 (中略) 人類がどのような未来を選ぶかという問題も、結局のところ価値観の問題です。科学は、選んだ未来を実現するための道具にはあり得ますが、未来を選ぶ価値観の問題を扱うことはできません。 (注1)よそよそしい:無関係である (注2)一人称:書き手が自分自身をさす (注3)水を差す:わきから邪魔をする (注4)肝に銘じる:心に強くきざみつけて忘れない (注5)一回:性一回起こるだけ (注6)知見:見解、見識

62. 筆者によると、人々は脳科学に何を期待しているか。

1. 複雑な脳の仕組みをわかりやすく説明してくれること。

2. どうすれば自分が幸せに生きられるかを教えてくれること。

3. 人間の感情や思考や行動の扱い方を教えてくれること。

4. 人間にとって幸せな人生とは何かを客観的に示してくれること。

63. 脳科学について、筆者の考えに合うのはどれか。

1. 個人の人生に適用するには、普遍的な法則を見つけなければならない。

2. 人の脳の機能をすべて解明できたとしても、普遍的な法則にたどり着けない。

3. 普遍的な法則にたどり着いたとしても、人生の個々の事柄には応用できない。

4. 普遍的な法則に到達するには、人生の個々の事柄を解き明かさなければならない。

64. 筆者が言いたいことは何か。

1. 科学が証明した事実は、個人や社会の価値観に影響を与える恐れがある。

2. 科学だけでなく個人や社会の価値観を考慮したうえで、未来を選ぶ必要がある。

3. 科学は個人や社会の価値観を扱えず、人類が望む未来の実現には役に立たない。

4. 科学は事実を対象とするものであり、個人や社会の価値観を扱うものではない。

問題13. 右のページは、ある大学の研究活動助成の案内である。下の問いに対する答えとして最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

ボランティア活動助成金申請要項

緑川大学では、国内各地でボランティア活動に参加する学生に対して、費用の一部を助成する制度を設けています。

1. 助成対象者

  • 緑川大学の学部生と大学院生

2. 助成対象となる活動

  • 公的団体が主催するボランティア活動

3. 助成対象となる費用、助成が受けられる金額と回数

  • (1)費用 ボランティア活動のために支出される交通費と宿泊費
  • (2)金額
    • 交通費: 1 回の活動につき、10,000円を上限として支給します。
    • 宿泊費: 1 回の活動につき、1 泊あたり 6,000円を上限として実費を支給します。2 泊分までを支給対象とします。
  • (3)回数年度中 2 回まで

4. 申請方法 (A~C の書類の様式はホームページからダウンロード可)

  • 活動終了後 2 か月以内に以下の書類をボランティアセンターに提出してください。ただし、年度内最終提出期限は 3 月 24 日(厳守)とします。
  • A: ボランティア活動助成金申請書
  • B: ボランティア活動助成金振込口座届
  • C: ボランティア活動証明書 (受け入れ先の様式も可)
  • D: 領収書 ※
    ※宿泊費の領収書は必ず提出してください。交通費の領収書は入手が可能な場合は提出してください。交通費の領収書が入手できない場合は、実際にかかった金額を A に記入してください。

5. 助成金振込

審査を行い、申請が認められた場合は、書類提出があった翌月の月末に振り込みます (書類に不備があった場合、振り込みが遅れる場合があります)。

6. その他

「A: ボランティア活動助成金申請書」の「活動に参加した感想」をボランティアセンターのホームページで紹介することがあります。

7. 問い合わせ先

緑川大学ボランティアセンター (3 号館 1 階)

月~金曜日 9:00~17:00

電話: 083-747-8688

E メール: jlptmogi@gmail.com

65. サイさんは、9月4日から7日までボランティア活動を行ったので、9月中に助成金を申請しようと考えている。交通費と宿泊費を計算してメモにまとめたが、申請が認められた場合、サイさんに支給される助成金はいくらになるか。 サイさんのメモ ・交通費: 12,000円 ・宿泊費 : 7,000円を3泊分

1. 交通10000 円と、宿泊 6000円を2泊分。

2. 交通10000円と、宿泊 6000円を3泊分。

3. 交通12000 円と、宿泊 7000円を2泊分。

4. 交通12000 円と、宿泊 7000円を3泊分。

66. ジムさんは、1月10日に日帰りでボランティア活動を行う予定である。助成金を申請したいと考えているが、活動終了後に必ず提出しなければならないものは何で、いつまでに提出しなければならないか。

1. AとBとCで、3月10日までに提出する。

2. AとBとCで、3月24日までに提出する。

3. AとBとCとDで、3月10日までに提出する。

4. AとBとCとDで、3月24日までに提出する。