問題 1. ___の言葉の読み方として最もよいものを、1から一つ選びなさい。

1. 食品の腐敗を防止する

1. ふはい

2. ふばい

3. ふうはい

4. ふうばい

2. こちらの方が粗いようだ。

1. にぶい

2. もろい

3. あらい

4. ゆるい

3. これは胃の粘膜を保護する薬です。

1. せんまく

2. ねんまく

3. ねんばく

4. せんばく

4. 医学の進歩によって、人々の寿命が延びた。

1. じゅうみょう

2. じゅみょう

3. じゅめい

4. じゅうめい

5. 手紙の内容は私を戒めるものだった。

1. とがめる

2. せめる

3. なぐさめる

4. いましめる

6. 誓約書に署名する時、少し緊張した。

1. けいやくしょ

2. せつやくしょ

3. せいやくしょ

4. けつやくしょ

問題 2.( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4 から一つ選びなさい。

7. 今回の遺跡の発見はこれまでの説を( )から覆すものになりそうだ。

1. 拠点

2. 根底

3. 原本

4. 元祖

8. 1年で一番忙しい時期なので、休日を( )して働いています。

1. 寄付

2. 還元

3. 進呈

4. 返上

9. 外部からの問い合わせの電話は、用件を確認して担当者に( )ください。

1. 繰り越して

2. 差し替えて

3. 引き渡して

4. 取り次いで

10. 新しい生活への期待と不安が( )し、気持ちが落ち着かない。

1. 交錯

2. 混合

3. 連動

4. 反発

11. トンネル工事が始まって 1. 年になるが、地盤の弱い箇所があり、工事は( )している。

1. 難航

2. 低迷

3. 衰退

4. 脱落

12. 会場は、人々の話し声で( )と騒がしく、アナウンスがよく聞こえなかった。

1. じわじわ

2. どろどろ

3. がやがや

4. べたべた

13. 登山に誘われたが、あまり経験がないので、みんなの( )になると思い、断った。

1. 骨折り

2. 足手まとい

3. 裏目

4. および腰

問題 3. ___ の言葉に意味が最も近いものを 1・2・3・4 から一つ選びなさい。

14. これは A 社に委託することにした。

1. 戻す

2. 送る

3. 任せる

4. 譲る

15. その話を聞いて、すがすがしい気分になった。

1. ゆううつな

2. 爽やかな

3. 楽しい

4. 懐かしい

16. リフォームの費用を工面する必要がある。

1. 減らす

2. 計算する

3. 用意する

4. 支払う

17. それは仕事の道具なんだから、ぞんざいな扱いをされては困るよ。

1. 雑な

2. 変な

3. 危険な

4. 強引な

18. 男の子は父親の話をうなだれて聞いていた。

1. ふざけた態度で

2. 目を閉じて

3. まじめな表情で

4. 下を向いて

19. 悪天候による工事の遅れは、担当者にとって大きな打撃だった。

1. アクシデント

2. タブー

3. プレッシャー

4. ダメージ

問題 4. 次の言葉の使い方として、最もよいものを 1・2・3・4 から一つ選びなさい。

20. 風潮

1. 本田さんはいつも風潮のファッションに身を包んでいる。

2. 何事も経済的な効率で判断するのが今の社会の風潮だ。

3. 地形の関係でこの辺りは夏に雨が降りやすい風潮がある。

4. 京都の町を歩いて古都の風潮を楽しんだ。

21. もたらす

1. 科学技術の急速な進歩は我々の生活に大きな変化をもたらした

2. この珍しいお菓子は宮下さんが海外からもたらしたお土産です。

3. 弟は体力をもたらすために毎朝公園をジョギングしている。

4. の計画は市が許可をもたらすまで実行されない見通しだ。

22. 撤回

1. 雪が激しくなってきたので途中で登山を撤回して山小屋に戻った。

2. 旅行の前日に風邪をひいてしまいホテルの予約を撤回した。

3. 水野氏は今朝の記者会見でした発言を午後すぐに撤回した。

4. 彼は医師になるという進路を撤回し音楽家を目指すことにしたそうだ。

23. 補填

1. 書類をよく読んで空欄に必要事項を補填してください。

2. 暑い中で運動して汗をかいたときは水分を補填することが大切だ。

3. 新規事業で生じた赤字は別の事業の収益で補填することにした。

4. 風邪で休んでいる間みんなが協力して私の仕事を補填してくれた。

24. コンスタント

1. この商品は発売以来毎月50個程度コンスタントに売れている。

2. この映画を見るのは3度目だが何度見てもコンスタントに感動する。

3. この公園の電灯は防犯のためかひと晩中コンスタントについている。

4. 石川先生は 70 歳を過ぎたそうだがコンスタントに若々しい。

25. ずばり

1. 木村さんの一言を聞いてあのときの出来事がずばりと脳裏によみがえってきた。

2. 息子はずっと続けていた野球をずばりとやめ勉強に専念した。

3. 森さんはきちょうめんな人で机の上の本はいつもずばりとそろえて置かれている。

4. 友人に自分の欠点をずばりと指摘されてしばらく落ち込んだ。

問題 5. 次の文の( )に入れるのに最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

26. 机の引き出しを整理していたら、以前使っていた電卓が出てきた。まだ使え( )するが、使う機会がなさそうなので処分しようと思う。

1. すら

2. さえ

3.

4.

27. 彼はわずか 27 歳( )市長となった。

1. にしては

2. にあたって

3. に際して

4. に先立って

28. (ホームページで) <br>当センターの相談窓口に( )、事前にご連絡をお願いいたします。

1. 伺って以来

2. 伺う際は

3. お越しになって以来

4. お越しになる際は

29. 6歳の息子は、将来私と同じ消防士になりたいと言っている。実際に( )、そんなことを言ってくれたことがうれしい。

1. なるかどうかに限らず

2. なるかどうかはともかく

3. ならざるを得ないとしても

4. ならざるを得ないばかりか

30. A 大臣は、週刊誌の報道について、「事実ではないにもかかわらず、あたかも事実である( )報道されたことは遺憾である」と述べた。

1. までもなく

2. がゆえに

3. からには

4. かのごとく

31. 今日はさんざんな一日だった。自転車はパンクするし、財布はなくすし、しまいには大雨に降られてずぶぬれになる( )。

1. 始末だった

2. 最中だった

3. 思いだった

4. 限りだった

32. 森選手の予選敗退は、けがが原因だと言われているが、本人は 「けがは関係ない。単に実力が足りなかった( )」とコメントしている。

1. だけある

2. ものがある

3. だけのことだ

4. ようなものだ

33. エアコンが故障してしまい、この1週間暑くて大変だったが、今日ようやく修理してもらえた。これでもう暑さに( )。

1. 悩まされかねない

2. 悩ませかねない

3. 悩まされることはない

4. 悩ませることはない

34. (天気予報で) <br>「明日は低気圧の発達に伴い、西日本を中心に風雨が( )。」

1. 強めつつあります

2. 強める見込みです

3. 強まりつつあります

4. 強まる見込みです

35. (育児の本で)<br>3歳前後の子供は、「なぜ?」 「どうして?」と何でも( )。周囲の大人はめんどうくさがらずに、そういった質問に向き合ってあげましょう。

1. 知りたがるものです

2. 知りたそうなもので

3. 知りたがることです

4. 知りそうなことです

問題 6. 次の文の★に入る最もよいものを、1・2・3・4から一つ選びなさい。

36. 息子が通っているピアノ教室の発表会で、緊張して引けなくってしまった子がいた。大人だって ___ _★_ ___ ___無理はないだろう。

1. そうなるのも

2. 緊張するんだから

3. 勢いの前で何かをするのは

4. 子供が

37. (テレビ番組のナレーションで)「蚊と言えば、動物の血を吸うイメージがありますが、実は血を吸うのは雌だけだそうです。しかも、___ ___ _★_ ___ 専門家に詳しく聞いてみよう。

1. 雌に限っての

2. とか

3. 行動なのだ

4. 産卵を控えた

38. 昨年度までは社内研修後のアンケートを記述式で行っていたが、まとめるのに時間がかかる___ ___ _★_ ___、今年度は選択式で行うことにした。

1. うえに

2. 評判も良くなった

3. ことを踏まえ

4. 受講者からの

39. 枕を変えたら、今までより良く眠れるようになった。自分に合った ___ ___ _★_ ___ 驚いた。

1. 睡眠の質があるなんて

2. 枕に換えるだけで

3. 思っていなかったから

4. こんなにも

40. 人工知能をはじめとする ___ ___ _★_ ___ 企業が多い。

1. メリットは理解しつつも

2. 導入に至っていない

3. 先端技術を取り入れる

4. 扱える人材の確保やコスト面での難しさから

問題 7 次の文章を読んで、文章全体の内容を考えて、41から 44 の中に入る最も よいものを1・2・3・4から一つ選びなさい。

以下は、医師が脳と心の健康について書いた文章である。 人には会いに行こう 人に会いに行こうというと、当たり前だと思うでしょう。わざわざ人には会いに行こうとしたのは、電話や手紙 もしくはメールですませるのではなく、会うことに意味があるからです。 会うのは、コミュニケーションとしてきわめて重要です。つまり、コミュニケーション は自分の持っている情報を伝えるだけでなく、相手との共感がありますが、自分自身の規制、相手の規制にもつながる場合もあります。会って【41】、相手も変わり、自分も変わる可能性があるということです。 コミュニケーションではお互いにわかりあう、つまり共感がたいへん重要です。相手の身になって何かを感じる、それは相手の感情かもしれないし、痛みかもしれません。こうした共感こそ、人間のコミュニケーションです。 会わなくても電話や手紙 メールでも、こうした共感は生まれますが、相手の身になることができるかというとむずかしいでしょう。やはり実際に【42】本当の共感は生まれると思います。 脳にとっても、刺激の度合いが違います。初恋の人とデートをしたときのことを【43】。胸がどきどきして、たいへん緊張したでしょう。初恋の人でなくても、好きな人に会えば脳は活性化し、ときめき状態を維持しますし、反対に嫌いな人に会うとそれなりの負の感情が生まれてきます。感情の流れが生まれ、共感も発生します。当然、脳も喜びにあふれるでしょうし、反対に嫌悪の情が流れることもあるでしょう。それだけ活性化される【44】。 やはり人には会いに行きましょう。ときめきを求めて。

41. 【41】

1. 話したとしても

2. 話そうものなら

3. 話すことで

4. 話さないかぎり

42. 【42】

1. 会うよりも

2. 会ってこそ

3. 会うまでに

4. 会っただけでも

43. 【43】

1. 思い出したくてたまらないのです

2. 思い出すのではないでしょうか

3. 思い出すしかありません

4. 思い出してください

44. 【44】

1. というわけです

2. という点です

3. とします

4. としています

問題 8. 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを 1・2・3・4 から一つ選びなさい。

(1) 「練習ではできていなかったのに、試合では技を成功させられた」などという場合に「すごいね」とほめられると、「私は本番に強いから、練習はそこそこにして、本番で勝負をかければいい」と思ってしまいがちです。 本番に強いのは悪いことではありませんが、練習でしっかりできていないことを「本番になればきっとできるだろう」と考えるのは、甘いと言わざるをえません。そのようなスタンスでは、トップクラスの結果を出すことはとうていできないでしょう。 真の実力をつけるには、やはり練習でも常に全力投球する姿勢が必要です。

45. 筆者の考えに合うのはどれか。

1. 本当に実力があれば、練習でできなかったことでも試合でできる。

2. 全力で練習したから試合でも成功するというのは、甘い考えだ。

3. 練習でしっかりできていても、試合で実力を発揮するのは難しい。

4. 練習にも全力で取り組まなければ、試合でいい結果は出せない。

(2) 感情とは、単純な生理的な反応のことではありません。電車のなかで足を踏まれても、踏んだ相手の自分への対応によって、怒りになったりならなかったりします。自分が痛い思いをしても、ときに注)相手の方に同情しさえします。人が感じる怒りとは、自分が傷つけられたという実感に加えて、その傷つける振る舞いが不当であるという判断も含まれているのです。このように感情は、じつは価値判断に基づいているのであり、すでにそこには思考があるのです。 (注)ときに:時には

46. 感情について、筆者はどのように述べているか。

1. 感情は生理的な反応より思考の影響が大きい。

2. 感情は相手の対応ではなく自分の実感で決まる。

3. 感情は実感だけではなく価値判断も含む。

4. 感情は思考より先に生まれるものである。

(3) 科学者は、一般に疑り深い。原因と結果が単純に結ばれる場合はそうでもないが、複雑な経路でつながっている場合には、論理の道筋がちゃんとたどれない限り疑い続けるのが通例(注)である。だから、新聞のインタビューなどで意外な結果や思いがけない現象について意見を聞かれたとき、必ず「もしそれが事実とすれば」という前置きをしてから推測を述べることになっている。より重大な結果を主張した論に対しては、より確実でより強固な証拠を要求するのも、その理由からである。 (注)通例:ここでは、一般的

47. 科学者について、筆者はどのように述べているか。

1. 原因と結果が単純に結ばれない限り、疑い続ける。

2. 原因と結果が論理的に証明できなければ、受け入れない。

3. 原因と結果の関係が複雑であるほど、より強固な証拠を要求する。

4. 原因と結果の関係が意外な場合には、証拠がない限り推測を述べない。

(4) 人間は一人では生きていけない。誰かと依存し合っている。かつては、自立ということを単純に考え、依存を少なくするほど自立すると考えられたこともあった。しかし、現在の心理学はそれほど単純に自立と依存を一直線上にある対立概念としては見ていない。適切に依存し、そのことについてよく自覚している者こそ自立しているのだ、と考える。依存をなくそうと努力するあまり、人間は孤立してしまい、そのために生じる障害によって、かえって自立性を奪われてしまう。

48. 筆者の説明によると、自立した人とはどのような人か。

1. 自立と依存が全く違うことだと認識している人。

2. 依存を少なくしたうえで、他者と生きようとする人。

3. 必要に応じて依存し、自身の依存をよく理解している人。

4. 孤立することを恐れず、依存をなくそうと努力している人。

問題 9. 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを 1・2・3・4 から一つ選びなさい。

(1) 私は、何を表現したくて漫画を描いているのか? マンガ家を目指したころから考えていた。 (中略) 古代から、似た物語はたくさんある。ドラマ(注1)作りで大事なのは、新しい筋立て(注2)やエピソードを無理やりひねり出すことより、作者独自の考え方を、ドラマにのせて表現することなのだろう。十代の私は、そう気づいた。しかし「自分の考え」をどうやって確立するのか? 自分の考えのつもりでも、人の意見に引きずられているかもしれない。 そこで新聞を使った「修業」を思いついた。毎朝、新聞を適当に開き、目をつぶって紙面を指す。そして指先にふれたところに載っていた記事の中の人物になりきって「この後どうすればこの問題が解決するか? どう振舞うのがベストなのか?」を毎日、真剣に想像した。 これをくり返すうち、自分なりの考え方をきちんと言葉で表現する大切さが分かってきた。そして自分が何を表現したいのかも、おぼろげ(注3)ながら見えてきた。 突き詰めると、私は「ヒロインが何を考えているか」を描きたかったのだ。 それまでの少女漫画には、主人公である少女が能動的に動く物語が少ないように感じていた。それよりヒロインの喜怒哀楽、感情が描かれることが多かった。でも私は、自ら考え決心して生き方を選ぶ少女を描きたかった。 そのため私の作品では、何かを決意するまでのヒロインの試行錯誤が長い。第一読者である担当編集者には「理屈っぽい」と言われ続けている。「ヒロインが泣く時に読者が共感してくれるんだ」とアドバイスされても、泣く前に考える女性を描き続けた。 (注1)ドラマ: ここでは、ストーリー (注2)筋立て:話の組み立て (注3)おぼろげながら:ぼんやりではあるが

49. 筆者は何のために新聞を使って「修業」をしていたか。

1. 記事の人物について自分の考えを持つため。

2. 記事を参考に、自分なりのストーリーを作り出すため。

3. 自分自身の考えを持てるようにするため。

4. 自分の考えを言葉で表現できるようになるため。

50. 筆者は、「修業」を繰り返した後、漫画で何を表現したいと思ったか。

1. ヒロインが自ら決断し人生を生きる姿。

2. ヒロインが自らの人生について悩む姿。

3. ヒロインが自ら選んだ人生で成功する過程。

4. ヒロインの感情や心が変化する過程。

(2) 以下は、生物の進化について書かれた文章である。 世界中にさまさまな形の角を持つカブトムシ(注1)がいますが、その中のどれかが生き残りやすいということはありません。カブトムシとしての条件さえ整っていれば、角の形はどれでもいい。たまたま突然変異(注2)でいろいろな角のカプトムシが生まれ、そこには環境圧力がからなかったので、どれも生き残っただけの話ですもちろん、たとえば移動が困難なほど巨大な角など、生きるのに邪魔になる形質の個体は淘汰(注3)されたでしょう。 こうした形質は、進化のプロセスにおける「遊び」の部分だといえます。たとえば自動車なら、四角い車体にタイヤが四つあり、中にはエンジンやハンドルがあるといった基本形は、どのメーカーでも変わりません。しかしそれ以外の細かい部分――ヘッドライトの形やシートの色や材質など――は、自動車としての本質にあまり関係がないので、車種やメーカーによってかなり多様性がある。デザイン的に遊べるのです。 生物の場合も、デザイン的な遊びを入れる余地がなく、多くの種に共通する基本形はあります。生きている環境が同じなら、体型が似てくるのは当然の成り行きで、これは「収斂進化」と呼ばれています。たとえば哺乳類であるイルカの体型が魚類と似ているの収斂進化の結果のひとつです。 (中略) 突然変異は生物の多様性を拡大しますが、環境圧力にはその多様性を絞り込む役割があるといえるでしよう。生物の進化には、その両面があるのです。 (注1)カブトムシ: 昆虫の一種で、雄は角を持つ (注2)突然変異:親にはない生物的特徴が子に現れること (注3)淘汰される:ここでは、滅びる

51. カブトムシの例を挙げて筆者が言おうとしていることは、何か。

1. 環境によって、個体が生き残るために必要な基本形も変化していく。

2. さまざまな形の個体が生まれても、時間がたてばひとつの形になっていく。

3. 生存の条件に合う変化の生じた個体だけが生き残ることができる。

4. 生存にかかわる本質的な部分の変化でなければ、どんな形の個体も生き残る。

52. 生物の進化について、筆者はどのように述べているか。

1. 突然変異で生じた多様性は、環境次第で維持されたり縮小したりする。

2. 突然変異が頻繁に起こることで、環境の影響を受けない個体が生まれる。

3. 突然変異も環境からの圧力も、多様性を拡大したり縮小したりする役割がある。

4. 多様性は、環境からの圧力で絞り込まれても、突然変異によって拡大し続けていく。

(3) 不正に対して、腹の底からふつふつと怒りが湧き上がってくるのは、人間にとってとても大切なことです。そして、それが大きな共感となって社会全体に広がるとき、社会変革のうねり(注)が訪れます。 しかし同時に私たちは、「正しい怒り」の罠についても、きちんと知っておかなくてはなりません。「正しい怒り」で胸がいっぱいになると、「怒っている私こそが正しいのだ」というふうに、私を正義の側に置いてしまいがちになります。すると、私の正義を邪魔するものは「悪」である、という思考回路ができあがります。 それがさらにもう一歩進むと、「悪」である彼らに正義の裁きを加えて社会を良くするためならば、こっちだって少々の「小さな悪」を行なってもかまわないはずだ、となってしまうことすらあるのです。 歴史を振り返ってみれば、このような行き過ぎが何度も繰り返されてきました。そして 「正しい怒り」で胸がいっぱいだと、なかなかそのような罠の存在に気づけません。 すなわち、ほんとうの意味で「正しく怒る」とは、「不正は許せない!」という怒りによって動機づけられた自分の行為のひとつひとつが、客観的に見ても「正しい」と言えるのかどうかを、たえず冷静に自己点検しながら、その怒りのエネルギーを上手に正義へと結びつけていくことではないかと私は思うのです。それができてはじめて、私たちはより良い社会を作っていけるのです。 (注)うねり:ここでは、大きな動き

53. 「正しい怒り」の罠とはどういうことか。

1. 不正に対する怒りの感情が自分で制御できなくなってしまうこと。

2. 不正に怒りを感じる自分の側に正義があると思い込んでしまうこと。

3. 不正だけではなく正しいことに対しても怒りを抱いてしまうこと。

4. 怒りによってしか不正を正すことができないと思い込んでしまうこと。

54. 「正しく怒る」ことについて、筆者の考えに合うのはどれか。

1. 怒りに基づいた行為が正当かどうかを社会全体で考えるべきだ。

2. 怒りから生じた行為が正当かどうかを常に客観視する必要がある。

3. 怒りをどのようにして正義に結びつけたらいいか冷静に考えるべきだ。

4. 一人一人が自分の怒りの行動に責任を持ち、冷静でいる必要がある

(4) 経済学者のケインズは、「本を読むときは好意的に読まなければならない」と発言したことがあるが、それは、ケインズの論敵(注1)だったある経済学者 スージーだったと記憶しているが、最初から悪意に基づく批判的な態度でケインズの著書を読むために、肝心の論点を一向に理解しないことできないことを嘆いての発言であった。 つまり、読む前から批判的な姿勢を持っていると、批判という意図的フィルターの介在によって、他者のつくった知的生産物との関わり方が、出発点から歪んでしまうのである。高名な著者になんとかして批判の一矢を浴びせてやろうと意気込んでいる人が書いた書評などを読むと、浅薄な(注2)揚げ足取り(注3)に終始している場合が実に多いのは、そのせいである。そんな読み方をしていては、「知」が血肉化する(注4)ことなど到底ありえない。やはり最初は、好意的な読みからスタートした方が得だろう。 好意的な読み方の先には、没入(注5)して読むという世界があると私は考えている。好意も批判もなく、ただ夢中になって読む。徹底的に読む。そうやって読んだものこそ、無意識のうちに内在化(注6)する。 (中略) ただし、私は批判的な読み方が不要だと言っているのではない。没入しないと深く読めないと言う一方で、しかし、批判的に読まなければ、読みが鋭くならないとも実感している。 では、どうすれば良いのだろうか。バランスを取るにかぎる、と物知り顔(注7)で言う人もいるかもしれない。しかし、ここで必要なのは、両者のバランスを取ろうとすることではない。そうではなくて、このふたつの読み方を意識的に往来することなのだ。 (注1)論敵:論争の相手 (注2)浅薄な:思慮が足りない (注3)揚げ足取り:重要でない部分を取り上げて批判すること (注4)血肉化する:ここでは、自分のものになる (注5)没入する:熱中する (注6)内在化する:ここでは、身につく (注7)物知り顔:よく知っているかのような顔

55. 筆者によると、最初から批判的に読むことの問題点は何か。

1. 論点だけでなく、重要でない点まで取り上げて批判するようになること。

2. 著者の主張が正しいと分かっているのに、受け入れられなくなること。

3. 批判することが目的になり、著者の主張を正確に理解できなくなること。

4. 批判することしか頭になくなり、自分の考えが持てなくなること。

56. 筆者の考えに合うのはどれか。

1. 批判的に読みながら徹底的な読みも加えることを意識するべきだ。

2. 徹底的に読むことが必要だが、批判的な読みも忘れてはいけない。

3. 徹底的に読むか批判的に読むかは内容によって決める必要がある。

4. 徹底的に深く読めば、意識しなくても鋭く批判的に読むことができる。

問題10 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを、1. 2. · 3. · 4 から一つ選びなさい。

以下は、ある数学者が書いた文章である。 数学というものは、解き方がわかってしまったあとで、力がつくことはない。解き方を身につける前の、まだ解き方のわからない間だけが、力をつけるチャンスである。解けるようになるのは同じでも、それまでのあり方で、力が身につくかどうかが、きまってくる。 それに、おもしろいのも、本当は、まだ解けないで、いろいろと考えている間である。解けなきゃつまらないようだが、それは早く解こうとあせるからで、楽しみは解けるまでのほうにある。解けるようになったあとは、むしろむなしい。だいたい、「答えのわかっている謎」なんて、意味がない。解き方がわからないからこそ、問題の名にあたいするのだ。 もちろん、まったく手がつかない(注1)のでは、おもしろくもないが、案外に、多少はわからないでも、うまく 頭のなかに飼っておくと、そのうちに馴れてくれて、わかってきたりする。その、だんだん少しずつ、わかりかけというのも、オツな(注2)ものだ。そのためには、それを飼っておく、頭の牧場がゆたかでなければならない。本当のところは、数学の力というのは、いろいろとわかったことをためこむより、わからないのを飼っておける、その牧場のゆたかさのほうにあるのかもしれない。 とくに、公式などをおぼえるのには、ぼくは反対である。それは簡単すぎて、少しもおもしろくないし、おぼえたものは忘れるものだ。とくに、急いでおぼえたものは、早く忘れる。同じおぼえるにしても、なるべくなら時間をかけたほうが、長持ちする。 (中略) このごろは、テストでおどされる(注3)ことが多いので、わかること、解けることを急ぐ傾向にある。たしかに、テストなどでは、時間がかぎられているので、急ぐのも多少は仕方がない。しかしながら、時間を制限されたときに急いでできるためには、時間の制限されていないときに、時間を気にしないでやっておいたほうがよい。テストで急ぐためには、テスト以外では急がないほうがよいのである。 どんなやり方でも、わかって、問題が解けるようになる、という結果は同じかもしれない。しかし、ゆったりとやると、そのわかり方にコク(注4)が出てくるものだ。そして、その結果に達するまでの道筋を楽しむことで、力がつく。 勉強を楽しむなんて、と思うかもしれないが、それは目的ばかり見てあせるからで、楽しむ気になれば、なんだって楽しめるものだ。 (注1)手がつかない:ここでは、できない (注2)オツな:ここでは、おもしろい (注3)おどされる:ここでは、早く問題を解かされる (注4)コク:深み

57. 数学の問題を解くことについて、筆者の考えに合うのはどれか。

1. 早く解けなくても、解き方を身につけることが大切だ。

2. 解けても解けなくても、問題に取り組むことが大切だ。

3. 解けなかった問題が解けるようになったらおもしろくなる。

4. 解き方のわからない問題を解こうとすることに意味がある。

58. 頭のなかに飼っておくとはどういうことか。

1. わかる問題を手がかりにして、わからない問題を考えること。

2. わかる問題とわからない問題を、頭のなかで区別しておくこと。

3. わからない問題をわかるまで解き続けていること。

4. わからない状態のまま、問題を頭のなかに残しておくこと。

59. 筆者によると、どのように勉強すればよいか。

1. 結果を急がずに、考えることを楽しむ。

2. 結果に達することができれば、どんなやり方でもよい。

3. 目的を忘れないで、あせらずに勉強を楽しめばよい。

4. 自分に合ったやり方を探して、時間を気にせず取り組む。

問題11. 次のA と B の意見文を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを、1. · 2. · 3 · 4 から一つ選びなさい。

(A) まじめで責任感が強く、負けず嫌いな人は「あきらめない」傾向があります。「あきらめない」ことは、基本的にはもちろんいいことなのですが、しかし一方、あきらめたほうがよいことも、実はけっこうあるものです。 一所懸命に取り組んでも、うまくいかない、成果が出ない、充足感や満足感が得られない。そうした場合は「あきらめる」というのも、十分よい選択肢になります。こうした場合の「あきらめる」とは、「やめてしまう」ということです。 やめる際には、「うまくいかなかった。やめてよかったと思うのがコツでしょうね。うまくいかなかったことを悔やみつつやめるのは、避けたいものです。それでは、うまくいかなかったことが尾(注)を引いてしまいます。「うまくいかなくてよかった」と思うくらいがちょうどいいでしょう。それができるようになると、一時的には落ち込んでも、立ち直りが早くなります。 (B) 最近は仕事で悩んでいる人に対して「無理をしないであきらめたほうがよい。」というアドバイスを目にすることがある。もちろん体調を崩してしまうような場合には途中でもやめるべきだ。しかしあきらめるということは、やれることはすべてやり尽くしたあとで考えるべきではないだろうか。困難な目標ほど簡単には達成できないものだ。だから、最初から、できなければあきらめてもいいんだという気持ちでいては、つらくなったときに頑張り続けることができない。 仮にどうしてもうまくいかずにあきらめることになったとしても、精いっぱい努力した結果ならば納得できる。落ち込んだりくよくよしたりするのではなく気持ちを切り替えて、しっかり原因を考えて次に生かすことが重要だ。 (注)尾を引く:ずっと残る

60. あきらめることについて、A と B はどのように述べているか。

1. A も B も、成果が出せる可能性が低い場合には、あきらめたほうがよいと述べている。

2. A も B も、つらくても、できるだけあきらめずに頑張ったほうがよいと述べている。

3. A は状況によっては、あきらめたほうがよいこともあると述べ、Bはあきらめてもいいと思ったほうが、頑張り続けられる場合もあると述べている。

4. A は努力しても結果に結びつかない場合は、あきらめたほうがよいと述べ、B は十分にやってみるまでは、あきらめることを考えるべきではないと述べている。

61. A と B の認識で共通していることは何か。

1. あきらめることになった原因を考えるべきだ。

2. あきらめるのが早ければ、早く立ち直れる。

3. あきらめたことでも、再挑戦することはできる。

4. あきらめたことを後悔してはいけない。

問題12. 次の文章を読んで、後の問いに対する答えとして、最もよいものを、1. 2. • 3. • 4 から一つ選びなさい。

子育て養育にしろ、学校での教育にしろ、当事者親・教師が心がけなければならないのは、まず子どもは親教師の思うとおりにならないということである。あるいは、こちらの思うとおりになったら、かえって問題だということである。 「子供は親(教師)の思う通りにならない」という意味は、甘やかして野放図(注1)にしていいということではない。反抗は望ましいから、大いに結構だとも違う。もともと、親も教師も言葉で説得できるようになる以前から、まず子ども生徒たちを家庭や学校の生活の枠組みに入れなければならない。絶対に放っておくわけにはいかないし、理屈抜きで生活の型や秩序を押しつけざるをえない。それが親や教師の社会的役割であり、個人としてはどうかと思うようなことも、親や教師は、一律に画一的に身につけさせようとする。それは避けられない。望むと望まざるとにかかわらず、みんながやらなくてはならない。 人間が社会的動物であるということは、そういうことであろう。動物が持って生まれてきた本能で自由に生きられるのに対して、ひとの子どもは動物的な本能を抑圧されて、社会的規範を生まれてから次々と覚え、身につけていかねばならない。これは、ほかの動物と比較すると、不自由なことである。親や教師は、そういうひとの宿命である不自由を子どもたちに身につけさせなければならない。 (中略) そういう社会的規範は、今の社会のレベルや段階が必要としていることであり、本当にひとの幸福にとってふさわしいものかどうかはわからない。ましてや、生まれ育っていくその子どもにとって、絶対的に必要なものかどうかもわからない。ただ、わかっているのは、社会的に生きていくために今ある社会的規範やルール、考え方をひとまず受け入れなければならないということだけである。そして、そういうひとを規制し構成してきたもろもろ(注2)の精神的な財産は、時代とともに変わってきたという事実である。だから、次の世代は、私たちと同じにはならない。したがって、子どもは親教師の思うとおりにはならないのだ。 だから、次の世代は、私たちと同じにはならない。したがって、子どもは親教師の思うとおりにはならないのだ。 もちろん、思うとおりにしようとすることは避けられないとしても、思うとおりにならないことを覚悟しているべきである。それが子ども生徒や、あとの世代の人たちへの尊敬であり、信頼であろう。「こちらの思うとおりになったら、かえって問題だ」も同じことだが、現在の人間や社会がすでに理想を実現した完璧な社会であるはずがないし、私たちが正しいと思い、子どもたちに押しつけている社会規範やルールも、あくまでも暫定的なものにすぎない。だから、私たちが予想した以上に、私たちの思いどおりになる子どもができてしまったら、大変なことになる。 おとなと子どもとの誤差は、基本的にはいつでも歓迎していいことである。 (注1)野放図にする:勝手にさせる (注2)もろもろの:さまざまな

62. 筆者によると、親や教師は子どもや生徒に対して何をしているか。

1. 反抗を容認しつつ、不自由な社会的規範に従わせている。

2. どの時代にも通用する社会的規範を身につけさせている。

3. 社会的規範を教え、社会の枠組みに適応させている。

4. 社会的規範を教えたうえで、自由に生きる方法を身につけさせている。

63. 精神的な財産とは何か

1. ひとが幸福になるために守ってきたもの。

2. ひとが本能を抑圧されずに生きるためのもの。

3. ひとが社会で生きていくために作られてきたもの。

4. これから生まれ育っていく子どもにとって必要なもの。

64. 筆者が言いたいことは何か。

1. 社会的規範は時代によって変化するものであり、子どもはおとなの思うとおりにならな くて当然である。

2. 社会的規範は暫定的なものにすぎず、子どもが自身の考え方に合ったものを作って いくことが望ましい。

3. 時代の変化に適応できるように、おとなは子どもに社会的規範の背景となる考え方 を教えたほうがいい。

4. 時代によって考え方は変化するものなので、それに合わせて次の世代が社会的規範 を変えるべきだ。

問題13. 右のページは、不用品の買い取りをしている会社のホームページに載っている案内である。下の問いに対する答えとして最もよいものを一つ選びなさい。

秋川大学図書館一般利用

一般の方の図書館利用について

秋川大学の学生以外の一般の方も、研究等の目的のために、秋川キャンパスにある中央図書館と文学部図書館の資料が利用できます。

入館方法

  • 図書館利用カードをお持ちの方は、自動入退館ゲートから入退館ができます。
  • お持ちでない方は、カウンターで一日入館証を発行いたします。

図書館利用カードについて

  • 図書館利用カードは、図書館資料の貸し出しの際に必要になります。
  • 発行をご希望の方は、身分証明書をお持ちになり、中央図書館、または文学部図書館のカウンターにお越しください。(文学部図書館では平日のみ受け付けています。)
  • 平日の9時から17時までの間に申請を受け付けた場合、その日のうちにカードをお渡しします。平日の17時以降、および土日に受け付けた場合は、次の平日開館日以降にお渡しします。

貸し出しと返却

  • 貸し出し冊数は5冊まで、貸し出し期間は2週間です。
  • 中央図書館の貸し出し受付時間は閉館30分前まで、文学部図書館は閉館15分前までです。
  • 開館時の返却は、カウンターで受け付けています。閉館・休館時は、ブックポストに入れてください。

資料の複写

  • 館内の複写機で、図書館資料の複写ができます。
  • 複写機は、中央図書館は閉館10分前まで、文学部図書館は閉館時間まで利用できます。

開館時間

期間※ 平日 土曜・日曜
中央図書館授業期間 9:00~22:00 9:00~17:00
中央図書館夏休み・春休み期間 9:00~19:00 休館
文学部図書館授業期間 9:00~21:00 9:00~17:00
文学部図書館夏休み・春休み期間 9:00~18:00 休館

※各期間の具体的な日程は、開館カレンダーのページをご覧ください。

65. マリーさんは秋川大学で本を借りるために、図書館利用カードを作ろうと思っている。今日は金曜日である。明日の夜までに本を借りたいが、図書館利用カードは、どのように申請しなければならないか。

1. 今日、中央図書館か文学部図書館で 9 時から 17 時までの間に申請する。

2. 今日、中央図書館で 9 時から 17 時までの間に申請する。文学部図書館では申請できない。

3. 今日、中央図書館か文学部図書館で 9 時から 17 時までの間に申請するか、明日、中央図書館で 9 時から 17 時までの間に申請する。

4. 今日か明日、中央図書館か文学部図書館で 9 時から 17 時までの間に申請する。

66. カイさんは、研究のために資料を借りたり複写したりする必要があって、秋川大学の文学部図書館に来た。図書館利用カードは持っている。今日は、授業期間の火曜日である。貸し出しと複写は、何時まで可能か。

1. 貸し出しは 18 時の15 分前まで、複写は 18 時まで可能である。

2. 貸し出しは 21 時の15 分前まで、複写は 21 時まで可能である。

3. 貸し出しは 21 時の15 分前まで、複写は 21 時の10 分前まで可能である。

4. 貸し出しは 21 時の30 分前まで、複写は 21 時の10 分前まで可能である。