うそをついている人を、どこで見分ければいいでしょうか。ある大学教授が、何人かの人が話しているビデオを学生に見せ、「だれがうそをついているか。なぜそう判断したか」をたずねました。最も多くの人が注目したのが「話し方」で、次に「話の内容」でした。「目の動き」「顔の表情」「話す時間」が同じくらいで、「手の動き」「足の動き」に注目し人はわずかでした。ところが1、一番多くうそをついている人を当てたのは、「手の動き」に注目した人でした。この人たちの実に90パーセントがうそをついている人を当てています。これに続いて「足の動き」に注目した人の正解が多くなっています。反対に正解が少なかったのは「顔の表情」「話す時間」で、半分以下でした。以上のデータから、本心が表れやすいのは2だとわかります。一生懸命しゃべっているが目と目を合わさないときなどは、手と足に注目すると本心が見えやすくなります。手をオーバーに動かす、何回も座りなおす、足をゆさぶるなどに注意しないと、自分のうそも相手にわかってしまいます。顔は、言葉と同じように、その場の状況3本心と異なる表情ができます。つまり、必要ならばうそがつけるのです。しかし4ことは、人間関係を維持するのに非常に大切です。人々が本心通りにしゃべったり顔に表すようになったら、人間関係の多くがこわれてしまいます。人が着ている服が「似合わない」と思っても、ふつうは「お似合いですね」と言います。正直であることが必ず5。

101. 1

1. 予想通りに

2. 予想に返し

3. 予想に基づいて

4. 予想にかかわらず

102. 2

1. 話の内容

2. 顔の表情

3. 手足

4. 目の働き

103. 3

1. に応じて

2. に関して

3. に際して

4. をめぐって

104. 4

1. うそをつく

2. うそをつかない

3. 本心を語る

4. 正直に言う

105. 5

1. 正しいはずがありません

2. 正しいに相違ありません

3. 正しいと決まっています

4. 正しいわけではありません

花を愛する人は1。そのため、たくさんの客に来てほしい観光地では、花を植えてお客を呼ぼうとするところが増えました。しかし花にとって、本当に来てほしいのは人間ではなく、自分の花粉を運んで実を結ばせてくれる虫や鳥たちです。来てほしい生物は花2違い、花は色や形や匂いで自分の花粉を運ぶ生物を呼び寄せます。夜に咲く花に白が多いのも、冬に咲く花に黄色が多いのも、夜や冬に飛ぶ虫がその色を好むからです。赤が見えない虫と違って、鳥は赤い色が3。鳥を誘おうとする花には、赤い色が多いと言われています。「ハナバチ」は名前のとおり、花をまわり、花粉やミツを集め、幼虫に与えるハチです。ハナバチだけに来てほしい花は、深い筒型の形のものが多いそうです。ちょうどハナバチの重さと大きさで開く4「自動ドア」があり、その奥にミツがあるというわけです。匂いも大事です。花は大体よい香りがしますが、中にはくさった肉のような匂いの花もあります。世界最大の花のラフレシアもそうです。そして、このラフレシアが誘っているのはハエなのです。ハエは5を好むからです。こういう花の工夫を見ると、「いったい花の脳みそはどこにあるんだろう」とふしぎな気がしませんか。

106. 1

1. 多くはありません

2. 少なくありません

3. 少ししかいません

4. めったにいません

107. 2

1. によって

2. にとって

3. について

4. にあたって

108. 3

1. 見ます

2. 見えません

3. 見えます

4. 見られません

109. 4

1. たとえ

2. いわば

3. いわゆる

4. なぜながら

110. 5

1. ラフレシア

2. 大きい花

3. より香り

4. いやな匂い

毎年夏から秋1鉢に刺される被害が増えます。ほとんどの人が刺されたところがはれたり、赤くなったり、かゆくなったりするぐらいで治ります。しかし、たくさんの蜂に刺されたときや以前に蜂に刺されたことがある人などは頭痛やはき気、呼吸困難などの症状が現れやすいです。2死亡するときもあります。年3、毎年20-30人ほどの人が亡くなるそうです。蜂と言ってもいろいろです。ミツバチは較的毒が弱いのですが、スズメバチやシナガバチなどに刺されたときは特に注意しなければなりません。もし刺されたときはすぐに蜂の毒を取り水でよく洗い冷やします。その間に全身的な症状が現れた場合はすぐに医者に4です。できるなら蜂にさされたないでしょう。蜂の巣や蜂が飛んでいるところには近づかないようにしましょう。運悪く蜂が攻撃してきた場合、走って逃げてはいけません。蜂が追いかけてくるおそれがあります。ます、姿熱を低くして静かに後ろに下がりましょう。森や林などに行くときの服装も大切です。蜂は黒くて動く物に強く反応します。ですから5-a服はさけたほうがいいです。5-b長袖の服を着て幅子も被ったほうがいいでしょう。また香水、化粧品、ジュースなども蜂を呼び寄せます。注意してもしすぎるということはありません。

111. 1

1. にとおって

2. にかけて

3. にさえ

4. にめぐって

112. 2

1. それどころか

2. それにもかかわらず

3. それなのに

4. それにおうじて

113. 3

1. に対して違いますが

2. のわりに違いますが

3. によって相違ないですが

4. によって違いますが

114. 4

1. 行くはずではない

2. 行くどころではない

3. 行かざるをえない

4. 行くべきではない

115. 5

1. a 白っぽい / b 黒っぽい

2. a 黒っぽい / b 白っぱい

3. a 白げ / b 黒げ

4. a 黒げ / b 白げ

サクラが春に咲く不思議冬の寒さも緩み、春の陽気が感じられるようになってきました。春は花の季節。サクラをはじめ、ウメやモモなど多くの木々が花を咲かせます。ところで、これらの花は、なぜ春に一斉に咲くのでしょう。花なんて暖かくなれば咲くものだと1。確かに、気温の上昇も重要です。ただ、皆さんは、春に花を咲かせる木がいつその準備をしているかご存じですか。2、開花する前の年の夏には、すでに花となる芽花芽が作られ、花を咲かせる準備ができているのです。そう考えると、春まで待って一斉に咲くというのは不思議ではありませんか。一体どういう仕組みなのでしょう。サクラやウメなどの木は夏に、成長を抑える休眠物質を葉で作ります。それが花芽にたまると、葉が落ち、花芽は「休眠」という期間に入ります。3花芽は成長しません。休眠から目覚めるには、一定の低温期間を経験することが必要です。「一定の低温期間」とはどれくらいかというと、それは花によって違うことがわかっています。例えば、サクラのソメイヨシノでは、5度前後の気温が約900時間4。そして休眠から目覚めると、成長を抑えていた休眠物質が減り始めます。それがなくなると成長が再開し、春になって、1日の平均気温が12~13度になると開花するのです。春に一斉に咲く花の仕組み、5。冬の間、私たちは寒さが去るのを待つばかりですが、春に咲く花のためには、その寒さは必要なものなのです。

116. 1

1. 思うせいです

2. 思うかもしれません

3. 思うほどです

4. 思うことにしました

117. 2

1. また

2. こうして

3. 実は

4. 一方

118. 3

1. この期間は

2. あの期間では

3. これくらいの期間では

4. あれくらいの期間は

119. 4

1. 必要かどうか調査されます

2. 必要かどうか明らかになります

3. 必要だとされています

4. 必要だと気づかされます

120. 5

1. ご存じでしょうか

2. ご存じだったのですね

3. おわかりいただけるのですね

4. おわかりいただけましたか

日本では、電車やバスなど公共交通機関でのケータイの通話を禁止している。しかし、ときどき緊急の用事で通話している人を見かける事がある。手短に(注1)すむのならよいが、長々と話をしている人を見るとついイライラしてしまう。これと似たような経験をお持ちの方も多いだろ。電車やバスで聞こえてくる会話はまったく1のに、ケータイは不快に感じてしまう。なぜかケータイは気になって仕方がない。この疑問をアメリカの心理学者が解明し、このほど科学誌に発表した。(中略)電車内でのケータイ会話について研究を行ったのは、コーネル大学の心理学者ローレン・エンバーソン博士のチームだ。研究チームは対面会話とケータイを比較し、周りの人が受ける影響について実験を行った。それによると、周りの人は聞こえてくる会話の内容が把握(注2)できないと、ストレスを感じるという。対面会話であれば、話の流れがなんとなくでも2a、不必要な情報であれば2bことができる。一方、ケータイの場合は電話の向こうの声が聞き取れないため、話の流れが見えず、内容が気になって無視できなくなってしまうというのだ。「人間は簡単に想像のつくものに対して、無視することができる。しかし次に何が起こるか3に対しては、常に注意を払ってしまう。ケータイは話が4聞こえるために、無意識に話の全体像をつかもうと脳は緊張した状態を持続することになる」と、ローレン博士は説明している。つまりケータイは、話している声だけでなく、その内容も周りのイライラの原因になっているようだ。公共交通機関でのケータイ使用は5。ロケットニュース24(http://rocketnews2Acom/)2010年9月20日付(注1)手短に=簡単に(注2)把握=理解すること

121. 1

1. 気にならない

2. 気がつかない

3. 気にする

4. 気にいらない

122. 2

1. a 無視でき / b 無視する

2. a 理解でき / b 無視する

3. a 理解でき / b 理解する

4. a 無視でき / b 理解する

123. 3

1. 想像できるもの

2. 理解できるもの

3. 無視できるもの

4. わからないもの

124. 4

1. 全部

2. 全然

3. 半分だけ

4. 半分しか

125. 5

1. 控えてはならない

2. 控えるものではない

3. 控えるべきだろう

4. 控えるわけだろう

古代ギリシアのある哲学者は、何が一番難しいかと聞かれて「自分を知ること」と言ったそうだ。では、易しいことは?と聞かれ「他人に忠告すること」と答えたという。また、日本のある詩人は「1-aを励ますのは、気楽です。/1-bを励ますのが、大変なんです」という詩を残している。気楽と言うが、こんな話もある。私の友人が、失業者のための就職相談窓口に行って、相談室の壁に「人間関係はうまくいかないのが当たり前」「転ばない生き方より転んでも起き上がる人生がいい」と書いてあるはり紙を見たそうだ。これをはった人は2人を励まそうとしたのかもしれないけれど、本当を言うと腹が立った、と彼は言っていた。そのはり紙の言葉は、関係のない第三者から与えられた、気持ちの入っていないただの言葉だと感じられたからなのだろう。つまり友人3は、「他人を励ますための気楽な言葉」に過ぎなかったのだ。私たちは親切心から、落ち込んでいる他人に励ましの言葉をかけたりするのだが、意図したとおりに4のは、かなり難しい。5怒らせてしまうことも、あり得るのである。

126. 1

1. a 他人 / b 自分

2. a 自分 / b 他人

3. a 自分 / b 自分

4. a 他人 / b 他人

127. 2

1. 道で転んだ

2. 起き上がった

3. 仕事を見つけた

4. 仕事を失った

128. 3

1. にとって

2. によって

3. について

4. におうじて

129. 4

1. 人が仕事につく

2. 人が失業する

3. 人を勇気づける

4. 人を失望させる

130. 5

1. 逆に

2. 特に

3. 別に

4. 仮に

さまざまなロボット掃除ロボットが開発され、家庭にかなり普及しているようである。初めは、値段の高いぜいたく品だと思っていたが、その働きぶりの実際をデパートで見て、ついに我が家も購入した。隅から隅まで時閥をかけて部屋を掃除する様子を見ていると、まかせておいて大丈夫だという安心感が持てる。1、高いところから落ちないように高さを測ることができ、何か問題が起きると音を出して知らせる。その音を聞くとロボットが「助けて―」と言っているようで、私は「はいはい」と答えてしまう。機械とわかっていても、コミニケーションをとれるような気がして、答えずにはいられない。今まさにロボットが生活に入りつつある。これまでロポフチに求められてきたものは、探査、組み立て、掃除、介護2労働を軽くする機龍であったが、最近、人間の技術を伝えることができるというロボットが開発されたそうである。このロボットは、3を中べて分析して、書いた人と同じ字を書くことができるという。つまり、ロボットに字の書き方を教えてもらうことができるというわけである。このロボットを開発もた人は、人間が長い年月をかけて身に付けた技術を伝えることに役立つロポットを自指している。4技術を伝えるごとを目的としたロポットが開発されたら、バイオリンの弾き方や寿司の握り方、ボールの投げ方など、手を使って行うすべての世界で、超一流の技をロボットに教えてもらえることになるであろう。しかし、いくらロボットが素晴らしいといっても、超一流の技を生み出すのは人間の仕事だ。やはり、技は人間が自ら5。

131. 1

1. しかし

2. それで

3. また

4. それでも

132. 2

1. というか

2. といった

3. といえば

4. はさておき

133. 3

1. 日とが筆で書く時の働き

2. すでに書かれた文字を

3. 他の人が書いた文字

4. ロボットが書いた筆の働き

134. 4

1. 同じような

2. これとは違う

3. ここで

4. このような

135. 5

1. 磨かないというわけではない

2. 磨かなければならないのである

3. 磨いてもさしつかえない

4. 磨かないではいられない

人と人間隔バスの停留所でバスを待つ人たちや電車の席に座る人たちの間隔を観察していると実に面白い。バスを待っている人の数が2人の場合、二人の間隔は2m以上ある。また、電車の座席が空いているとき、連れのいない人たちは空いているところに1。もし、バス停に2人や3人しかいない時にある人が30cmの間隔で並んだら、ほかの人はおそらく気持ち悪く思うだろう。2、すいている電車でほかにも座るところがあるのにすでに座っている人のすぐとなりに座ったら、やはり気持ち悪く思うだろう。つまり、人は他人に意味なく接近されると不快に感じるのである。では、どのくらいの距離なら不快に感じないのか。それについてのある研究によれば、ごく親しい関係の場合は0~45cm、相手の表情を読み取る空間なら45cm〜120cm、手は届かないが会話ができる空間なら1.2〜3.5mだそうだ。しかし、文化によって3距離は異なるそうだ。私自身、文化による違いを経験している。以前、中国に滞在していた時のことだか、ソファーに座った来客である私に、その家の人たちはかなり接近して座り、会話が始まった。慣れないうちは少しとまどったが、徐々に慣れていき、親しさを感じる4。握手で挨拶し、抱き合う文化の人たちの距離と、お辞儀をても頭がぶつからない距離を保たなければならない日本文化の距離とでは、人と人の間隔にかなりの違いみられるのは5。

136. 1

1. たっぷりと座る

2. 余裕をもって座る

3. どっと座る

4. しみじみと座る

137. 2

1. 逆に

2. さらに

3. 同じように

4. つまり

138. 3

1. あんな

2. あの

3. いわゆる

4. この

139. 4

1. ようとした

2. ようではないか

3. ようがない

4. ようにすらなった

140. 5

1. 不思議なことだろう

2. 当然のことだろう

3. 考えられないことだろう

4. 悲しいことだろう

何かというとすぐ「キレる(怒る)」小学生が増えているという。たとえば、先生に軽く1で、持ち物を振り回したり投げつけたりする。あるいは、友達に一言悪口を言われて、殴りかかる。このようなことが、2きたそうだ。なぜこんなことになってしまったのか。だれでも腹の立つことはあるが、本来、腹が立ったときは、自分の気持ちや考えを言葉にして相手に伝え、言葉のやり取りをした上で解決していくものだ。3、今の子供たちは、自分の気持ちを言葉で上手に表すことができない。そのせいで、こうした「キレる」ということが起こるのだ、とある専門家は言っている。大人でもキレやすい人はいるが、それも表現力が足りないことが原因のようだ。自分の感情をうまく相手に伝えることが4、怒りを爆発させるしかなくなる。表現力は、小さいころからの親子の会話や友達との遊びなどから身につけていく5。現代の子供は、ゲームや携帯電話など機械と向き合う時間が長くなり、表現力を養うための最も大切な時間が減ってしまったことが、こういう問題を引き起こしているのだろう。

141. 1

1. 注意したくらい

2. 注意させたくらい

3. 注意しただけ

4. 注意されただけ

142. 2

1. 珍しくなくなって

2. 当り前じゃなくなって

3. 正しくなくなって

4. 悪いことじゃなくなって

143. 3

1. だから

2. それから

3. しかし

4. ついに

144. 4

1. できると

2. できないと

3. やすいと

4. ついに

145. 5

1. ものだ

2. ほどだ

3. くらいだ

4. ところだ

50年代以上の結婚経験者に「離婚を考えたことは」と尋ねると、「ある」の回答は、女性は6割、男性は3割、差は歴然です。東北地方の60代女性は娘が中学で不登校になった時、夫に自分の育て方を1ごなしに否定されて離婚を考えました。娘の考えを2聞こうとしても、夫の威圧的な態度に娘は沈黙。娘が結婚して夫と2人になった今も、「離婚」の二文字が頭を離れません。東北地方の50代女性は「友人の体験談を聞き、我が家と比べて、決断の参考にしています」。3人の友人が離婚、1人が別居中です。実際に離婚経験がある人は7%でした。経済的自立や家族との関係、夫婦の情などが壁になるそうです。関東地方に住む60代の社長夫人は、自分を部下のように扱う夫に愛想を尽かして8年に離婚。でも、自分の年金は月6万円。夫には年金分割を拒まれてしまいました。数年前に大手術をし、健康の不安も抱えていて、「とても離婚できる経済状況ではありません」。埼玉県川越市の女性(55)は「お互いに嫌な思いをいっぱいしたし、我慢もしたけど、とりあえずいろいろあった問題は片付き、子供も自立した。お互いに年を取ったから今さら離婚3、波風立てず、このまま助け合って老後を生きようと…」。(「朝日新聞」2009年11月20日付による)

146. (1)

1.

2.

3.

4.

147. (2)

1. きっぱり

2. ことごとく

3. ずうずうしく

4. じっくり

148. (3)

1. といって

2. ならば

3. でもないし

4. だという

何でもコピー運転免許証を持っていない運転手が5年も前から救急車を運転していたというニュースを聞いて驚いた。運転免許証が偽物であることは、運転手が起こした事故1明らかになったという。その運転手は、他人の運転免許証をコピーして自分の写真を貼り、偽の運転免許証を作成したのだという。そして、5年間も救急車を運転していたのだ、自分の車を運転していて事故を起こしたのではなく、病院へ急がなければならない人を乗せる救急車の運転をしていたというのだから、あきれてしまう。コピーしたものが本物と分からないぐらいうまくできる2、今後いろいろなものが本物と同じようにコピ一され、世の中が偽物でいっぱいになり、何を信じていいか分からなくなるのではないかと危ぐしてしまう。ずでに一万円札や医師の免許証、卒業証書のコピーによる事件はこれまでにも起きているが、住民票や通帳、カード、定期券、乗車券、会員証、パスポート、自分証明書などのコピーが上軽にできて世の中に偽物があふれてしまうようになったら、本当に恐ろしい。近年、社会問題として注意が促されている「オレオレ詐欺」も3人の声のコピーだ。孫や息子が助けを求めてきたと思いこんだ人が、すぐにでも助けてあげようと、指定された口座に大金を振り込んでしまう。孫や子を心配する気持ちを利用したひどいやり方に腰が4。免許証や電話の声が本物ではないときに、すぐに偽物だと反応してくれるような機械を一刻も早く5。

149. 1

1. によって

2. によれば

3. において

4. に応じて

150. 2

1. とあって

2. といった

3. という

4. としたら

151. 3

1. たった

2. いわば

3. せめて

4. おもに

152. 4

1. すわる

2. なおる

3. たつ

4. ふくれる

153. 5

1. 作ってあるという

2. 作っているという

3. 作ってほしいものだ

4. 作ってほしいのか

ほんの数十年前は、たばこを吸うことは大人の男性にとって、悪いこと1当然のことと思われていた。新幹線も禁煙車両は1両だけだった。1980年、たばこの煙が嫌いな人が集まって当時の国鉄(今のJR)と国を相手に、「他人のたばこの煙を吸わない権利」を求める裁判を起こした。裁判は7年もかかったあげく、結局2。判決理由は「列車の中で隣の人のたばこの煙を吸わされるのは一時的なこと。たばこを吸うのは日本社会では普通のこと」ということだった。しかし、訴えた人々は、3がっかりも怒りもしなかった。なぜならば「私もたばこはいやだ」と言い出す人が増えて、国鉄もその声を無視することができなくなり、すでに新幹線の車両の7割が禁煙になっていた。事実上は勝ったと言えるからだ。その後、たばこを吸っている本人よりも、隣でその煙を吸ってしまう人のほうが煙の4ことがわかって、いっそう分煙対策(注)が進んだ。2003年には「健康増進法」という法律もできて、病院や学校など公共の場はほとんどが禁煙になった。歩きたばこを禁止する町も出てきた。今やたばこを吸う人の肩身はますます狭くなり、限られた場所でこっそり吸うしかなくなった。そして2010年にはたばこが大幅に値上げされた。近い将来には1箱1000円になるとも言われている。そうなると5得ない人もさらに増えるだろう。(注)分をたばこを吸う場所や人を分けること

154. 1

1. 以上に

2. というより

3. とすれば

4. にかけては

155. 2

1. 訴えは認められた

2. 訴えは認められなかった

3. 訴えを認めがたかった

4. 訴えを認めかねた

156. 3

1. 負けただけ合って

2. 負けたからといって

3. 負けたとしたら

4. 負けたとしても

157. 4

1. 害はない

2. 害が少ない

3. 害が大きい

4. 害が変わらない

158. 5

1. 禁煙し

2. たばこを吸わざるを

3. たばこを吸い

4. 禁煙せざるを

コミュニケーションには「開く」「1-a」という情報を中に取りいれる作業と、「話す」「1-b」という情報を外に発信する作業があります。その場合、特に重要なのが「聞く」という作業です。ある学者の調査によると、コミュニケーションに使われる時間は、「話す」が30%、「読む」が16%、「書く」が9%なのに対して、「聞く」は45%も使われています。それ2、聞く練習はあまり行われない傾向があります。これは、声や音は自然に耳に入ってくるのに対して、話す・読む・書くは3作業になるからでしょう。そこで自然に音が耳に入ってくることを「聞く」、意識して聞くことを「聴く」と表しましょう。まず、話を聴くことによって、相手がどう考え、何を感じ、どうしようとしているかがわかります。一般的な情報も相手から得ることができます。その次に、相手の話を聴くことは、相手に注目すること、すなわち相手の存在を認めることを意味します。話を聴かないと逆に、相手は自分を4感じます。第三に、相手との関係をよくすることができます。話をよく聴くことによって、相手と親しい関係に5、相手もこちらに好意を感じるようになるのです。というわけで、コミュニケーション能力をつけるには、まず「聴く技術」を身につけることが大切なのです。

159. 1

1. a 読む / b 書く

2. a 書く / b 読む

3. a 話す / b 聞く

4. a .読む / b 聞く

160. 2

1. だからこそ

2. のために

3. にもかかわらず

4. したがって

161. 3

1. 無意義の

2. 自然な

3. 意義的な

4. 不自然な

162. 4

1. 攻撃されたように

2. 否定されたように

3. 認められたように

4. 注目されたように

163. 5

1. なりそうになると

2. なるとしても

3. なるにつけても

4. なるとともに

あなたは日本のすす屋のカワンターで、「お好み」ですしを食べたことがありますか。カワンターのケースの中を見ながら、好きな魚を遊び、それを注文して、にぎってもらうので、いちばんおいしい状態で食べられます。ただ自分がどれくらい食べたが、金額が1注意が必要です。このとき、たとえば「マグロ」と注文すると、通常、マグロのすしが2つ出てきます。なぜそうなのか。江戸時代のおすしは大きかったので、2つに切って出したなごりとか、計算しやすくするためだとか、いろいろな説があります。結局、はっきりとはわからなくて、「昔からそうなっている」としか2。ところで、この場合、3-aで行けば3-b食べればいいけれど、3-cで行って10個食べるとしたら、魚は5種類しか食べられません。ある回転ずし店で、1枚の皿に違う種類のすしを1つずつ2個、乗せ始めました。これなら、食べたすしの数だけ4が食べられるので人気が出て、客が増えたそうです。考えたら単純なアイデアです。でも「昔からそうなっている」ことをちょっと変えてみる、そこにお客が増えるかぎがありました。私たちの身の回りにも、「ちょっと変えてみたらよくなる」ことがたくさんあるかもしれません。常識5、頭を柔らかくしておくことが大事なのです。

164. 1

1. わかりやすいので

2. わかってしまうので

3. わかりづらいので

4. わかりかねないので

165. 2

1. 言えるでしょう

2. 言いようがありません

3. 言いかねません

4. 言うまでもありません

166. 3

1. a 1人 / b 1個ずつ / c 1人

2. a 1人 / b 2個ずつ / c 2人

3. a 2人 / b 1個ずつ / c 1人

4. a 2人 / b 2個ずつ / c 1人

167. 4

1. 同じすし

2. たくさんのすし

3. 全部のすし

4. いろいろなすし

168. 5

1. にとらわれないで

2. をこわさないように

3. にかかわらないで

4. をぬきにして

現代の科学の時代1、占いの好きな人は多い。朝のテレビ番組では、必ずといっていいほど、「今日の運勢」を取り上げているし、女性向けの雑誌の新年号は「今年のあなたの運命」という特集を2作れない。実は大会社の社長や政治家にも占い師に頼る人が少なくない。占いが科学的に正しいかどうかはわからない。しかし、占い師はたくさんの人を見てきている。顔だけで「この人はどんな人か。何に悩んでいるか」とわかるのではないか。相談する人も悩みを3だけで心が軽くなるものだ。また、ある人が「こんな仕事を始めたいんだが」と相談して、占い師が「最初は苦労するけれど、かならず成功すると占いに出ています」と答えたとする。たとえば、3年やってなかなか成功せず4「占い師が『最初は苦労する』と言ってたな」と思い直して、その後さらに10年がんばって成功するかもしれない。生まれた日や名前や血液型で運命が5。だが占いをうまく使えば、迷ったときに背中を押してくれたり、心を支えてくれるものになるのだ。

169. (1)

1. にもかかわらず

2. にかかわって

3. にかけても

4. につけても

170. (2)

1. なければ

2. ぬきには

3. とわずに

4. なくては

171. (3)

1. 聞いてあげる

2. 聞かせてあげる

3. 聞いてもらう

4. 聞かせてもらう

172. (4)

1. あきらめられるが

2. あきらめきれず

3. あきらめるところを

4. あきらめたのに

173. (5)

1. 決めるものがない

2. 決めることがない

3. 決まるものはない

4. 決まることはない

MK式と呼ばれるこの特殊な教育方式は、創始者がわが子のために学習ノートを作ったことに始まったという。それは、その子の年齢にとらわれる1、その子の学力を見極め、“ちょうどの教材”を与えていくことだった。2、一粒の種が水や日光や温度といった条件がそろった時に、ひとりでに芽を出し、成長していくように、子どもたちは可能性を開花させていく。細分化した学習ステップを用意し、その子に合った“ちょうどの教材”を与える。子どもたちは繰り返しこつこつと学習を続け、確実にステップアップして3、学ぶ喜びを覚える。その過程で、自分を4「自信」が生まれ、自分で上へ上へと学んでいく経験から、「自学自習」を身につけていくのである。子どもたちはいつか社会へと旅立ち、自立する。その際、誰に教わらなくても、自分で学んでいく力を身につけていれば、きっと前へ前へと力強く進むことが5。

174. 1

1. ことで

2. ことが

3. ことも

4. ことなく

175. 2

1. そうすると

2. にもかかわらず

3. しかしながら

4. そうしないと

176. 3

1. いかないと

2. いくことで

3. いかなければ

4. いかないので

177. 4

1. 肯定しよう

2. 肯定しなければならない

3. 肯定させる

4. 肯定する

178. 5

1. できないのではないか

2. できるだろうか

3. できるであろう

4. できないだろう

大人になってからもう三十年以上たちましたが、私は今でもあきずに、本を読み暮らしています。本を書くのが私の職業なので、毎日、せっせと読んだり書いたりしています。仕事のために必要な本を読むことも1が、どんな本でもちゃんと気を入れて読めばおもしろいものです。本を読むのは、だれかの頭や心の中を2ことと同じですから、作者の人柄や考え方にふれる喜びが、私の場合には読書の楽しみのかなりの部分を占めています。3、私は一冊好きな本に出会うと、親友を一人得たような気分になります。そして、またそういう親友のような本がふえる4、人を好きになる力や、人に好かれる力が少しずつ私の中にたまってゆくような、そんな気分にもなります。ところで、自分で本を書くようになって分かったことですが、文章を5、どうしても誠実さが必要になります。まじめに一生懸命書かないと、文章というものはなかなか書けません。ですから、本を書くのは、ある意味で好きな人に手紙を書くのとよく似ていると言うことができると思います。

179. 1

1. ありません

2. 少なすぎます

3. 多くありません

4. 少なくありません

180. 2

1. 見せてあげる

2. 見せてくれる

3. 見せてもらう

4. 見せられる

181. 3

1. それ以来

2. そうとはいえ

3. そのためでしょうか

4. それにもかかわらず

182. 4

1. につれて

2. に際して

3. にしても

4. 反面

183. 5

1. 書くので

2. 書くには

3. 書くことで

4. 書きながら

それまでおだやかだった人が、ちょっとしたことを1はげしく怒り出すことがあります。まるでその人の血管が突然切れたように見えることから、カタカナで「キレる」と言うようになりました。だまって教室を出ようとした生徒を先生が注意したところ、突然その中学生がナイフを取り出して、先生を刺し殺す事件がありました。その事件以来「キレる若者」が社会の問題になりました。ところが2000年から10代の若者がキレて起こす事件数は大きく増えていないのに、50代、60代の人がキレる事件が非常に多くなりました。たとえば「ちょっと電車が遅れたり、眠っているお客を起こしたりしたとき、怒ってキレるのは中高年の男性です」と証言する駅員もいます。特に、客にはあまり2サービス業の人たち、役所の公務員などを相手に、つまらないことで何時間も大声で怒るような人が増えました。本来ならキレる若者を注意3大人が、なぜキレるのでしょうか。昔の老人は、長い人生で得た知識や経験を尊敬されました。現代は次々と新しい機械や技術ができて、ついていけない中高年も少なくありません。以前なら技術を教えて4-a若者から、教えて4-bならなくなりました。これはつらいことでしょう。また会社を辞めてから、地域に話し相手もいない男性が多いのです。心の中にこういう不満やさびしさをかかえることが、中高年がキレる原因かもしれません。人生経験のゆたかな大人5、おだやかな人ばかりではないのです。

184. 1

1. チャンスに

2. きっかけに

3. ついでに

4. はじめに

185. 2

1. 文句を言うべき

2. 文句を言うような

3. 文句を言えない

4. 文句を言わせない

186. 3

1. するべき

2. していく

3. しがちな

4. しかねない

187. 4

1. a くれた / b あげなければ

2. a もらった / b くれなければ

3. a もらった / b あげなければ

4. a やった / b もらわなければ

188. 5

1. としては

2. だからといって

3. だからこそ

4. とはいえ

友人が電車の中で倒れてそのまま帰らぬ人となった。久しぶりに昔の仲間といっしょに、おいしいお酒を飲んで、おおいに盛り上がり、楽しく過ごした帰りだったということだ。幸せな死に方だった、という人もいれば、まさかこんなところで、と無念だっただろうという人1。私たちは、どんな死に方が一番いいか、2。ある友人は言う。「私は、絶対、踊りながら死にたい」と。踊っている時が3……。あるいは、おいしいものをたくさん食べた後で死にたいという人もいる。昔の有名な歌人は、春の満月のころに花の下で死にたいという短歌を作った。4、人生の終わりという大切な瞬間が、幸せに満ちたものでありたいと願うのであろう。友人の母上は、家族に囲まれて、「いい人生だった」と言って亡くなったそうだ。最後に、いい人生だったと言えるなんて、5ではないだろうか。私もそんなふうに死ねたらいいと思う。

189. 1

1. はいないと思う

2. もいる

3. がいるだろうか

4. さえいる

190. 2

1. 考えることがある

2. よく考えたこともない

3. 考えたくない

4. 考えない方がいい

191. 3

1. 自分の仕事だから

2. なにも考えていないから

3. いちばん幸せだから

4. 死にそうな時だから

192. 4

1. 意外にも

2. したがって

3. 要する

4. ところが

193. 5

1. 気の毒なこと

2. つらいこと

3. 思ってもみないこと

4. すばらしいこと